第40話 魔王からの下知じゃ! (1)

「もう、あなた~、くすぐったい~」

「やめ~い、こら~!」

「上田先輩のエッチ~」


 儂の周りにいる者達の中からと言っても劉弁と劉協、樊稠の三人なのだが。儂の膝の上や真横に座らせて魔王への優艶な接待……。


 そう儂のような悪者達が玉座に座りつつ、ニャン達と乳くり合い、じゃれる……。


 まあ、この魔王董卓に悪戯される喜びを三人にの頭に叩き込んでいるのだが。劉弁の奴と樊稠はデレタイプのようだから、儂の指でいやらしく悪戯されて歓喜している。


 しかし劉協の奴は、今流行りのヒロイン……。ツンデレ……。悪役令嬢さまのようだから、董卓仲頴主様に対して。




「嫌だ! 離せ! 離せ! 仲穎ー! 妾の事を解放しろー!」


 劉協悪役令嬢様が儂の横──脇腹で抗うから。儂は劉協悪役令嬢さまに「うぅ~」と声を漏らしながら自分の唇を尖がらせながら接吻をしてやる。


「うっ! うがうがうが」




 劉協悪役令嬢様は最初儂の唇と舌を拒否したが。まあ、でも直ぐに何時も通りで。


「…………」


 まあ、大人しくなったから、儂も金髪碧眼のエルフの劉協ツンデレ娘との接吻を堪能していると。


 その様子を見ている李儒や王允、張繡の口からは、「はぁ」、「はぁ~」、「まったく」と呆れた顔での嘆息や言葉が儂の耳へと聞こえる中……。


 儂は久し振りに前世でも知人であった牛輔と李傕、郭汜の三人が揃う中……。儂が前世で、王允の練った策で呂布のガキに殺害された後に牛輔、李傕、郭汜、李儒、張繡、樊稠の三人はどのような生涯を送ったのかをかくかくしかじかと、皆から愚痴や不満、嘆きで聞かされ。こいつらも儂と同じで余り良い生涯を送れなかったと後悔の念を抱きながら他界した。


 でッ、その後は皆、転生後に儂の中に居る上田仲穎デブとの出会いやその後……。


 今に至る迄の経緯の話を儂は皆からかくかくしかじかと聞かされ。自分達がデブの奴に対しておこなっていた虐めは、一応は悪意あるものではなく好意でした愛の鞭であり。この儂、魔王董卓のような唯我独尊! 自己中! 殺人鬼! にデブをさせたくないから、自分達の言葉を素直に聞く者へと調教しただけだと。


 だから上田仲穎デブはこの長安学園での成績もトップクラスで模範生みたいな少年……。


 そうまさに儂の若かりし頃のような少年に育ってくれたと。李儒の奴はあれだけ上田仲穎デブを虐め続けたのに、奴は悪びれる事も無く、胸を張り儂へと報告してくる。


 そして仲間に下知をだし、上田仲穎デブを虐めていた張繡の奴もやはり愛の鞭を入れていただけで。上田仲穎デブが浮気者だからいけないのだと、張繡の奴は真っ赤な顔で良い訳を儂へと告げてきた。


 だから儂は「そうか、そうか」と和やかな雰囲気の中で頷き、納得しつつ、三人のにゃん達へといやらしく悪戯しながら堪能していた。








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