第17話
「ウナを倒したんだ、みんなよくやったよ!」
リンが嬉しそうに言った。その言葉に、私たちの中に温かい感情が広がる。
しかし、私は次の四天王を意識していた。
「でも、まだ終わっていない。気を引き締めて、次の部屋に行こう」
私が声をかけると、仲間たちも頷く。
ウナとの戦いから得た経験を胸に、次の部屋へと進む準備を整えた。
扉を開くと、冷たい風が吹き抜け、次の部屋の暗闇が広がっていた。
その中に、誰かが待っている気配を感じる。
次の四天王、ウナの後に待ち受ける敵は、果たしてどのような力を持っているのか。
私たちの戦いは、まだ始まったばかりだ。
緊張が走る中、私たちは次の戦いに備えた。
心の中で、仲間たちと共に戦う決意を固めながら。
「次の四天王に挑むんだ!」
私の声が響き渡り、仲間たちもその意気込みに応える。
次はどんな敵が待っているのか、それを楽しみにしながら、
私たちは新たな戦いへと進んでいった。
次の部屋に進むと、目の前に広がったのは暗い闇の中、
二つの影がはっきりと浮かび上がる。
部屋の中央には、青い髪を持つ「アオイ」と赤い髪の「アカネ」が立っていた。
彼女たちは姉妹であり、明らかにお互いの呼吸が合った、
見事な連携を見せる雰囲気を纏っている。
「お待ちしていました、勇者たち。私たちがこの魔王城の守り手、四天王のアオイとアカネです」
アオイが優雅に微笑みながら、私たちを迎え入れる。
彼女の声は穏やかだが、その背後には強力な力が隠されているのを感じる。
アカネはその横で、挑戦的な笑みを浮かべている。
「姉妹揃って、あなたたちをお迎えするなんて光栄ね。でも、ここから先には行かせないわ」
アカネが言うと、アオイがうなずき、2人の周囲に魔法のエネルギーが渦を巻く。
「私たちの連携、見せてあげる。さあ、かかってきなさい!」
彼女たちの言葉とともに、空気がピリピリと張り詰め、戦闘の雰囲気が一気に高まる。
「いくぞ、レン、リン!」
私は仲間たちに声をかけ、戦う準備を整える。
私たちが一緒に並ぶと、アオイとアカネは一斉に動き出した。
アオイは氷の魔法を使い、周囲に冷気を広げる。
彼女の手から放たれる氷の刃が空中を切り裂き、
鋭い音を立てて私たちに向かって飛んでくる。
アカネは炎を操り、その炎を氷の中に放り込むことで蒸気を生み出し、
視界を遮ろうとする。
「ここは私たちのフィールドよ!」
アオイが叫び、彼女の作り出した氷の壁が私たちの動きを封じ込めようとする。
その瞬間、アカネが火の玉を生成し、私たちに向けて飛ばしてくる。
「まずは私が受け止める!」
レンが剣を構え、アカネの攻撃を迎え撃つ。
彼の剣が炎を切り裂き、周囲に閃光が走った。
その隙に、私はアオイの氷の壁に向かって突進する。
「ドリルアタック!」
私のドリルが氷の壁を突き破り、アオイに向かって突進する。
しかし、アオイは素早く氷を操り、私の攻撃をかわしながら反撃を仕掛ける。
「氷槍!」
彼女の手から放たれた氷の刃が、私の肩をかすめる。
痛みが走り、思わず後退する。だが、仲間たちの声が私の耳に届く。
「テト、頑張れ!私たちが支えるから!」
リンが後ろから声をかけ、私の心を奮い立たせる。
レンもアカネの攻撃をかわしながら、私の横に移動してきた。
「一緒に戦おう、リン!」
私はリンと目を合わせ、再び攻撃に出る。
今度は、アオイとアカネの連携を破るため、協力して動くことにした。
「アカネ、今よ!」
アオイが声をあげると、アカネはその指示に応じて素早く動き出す。
彼女が炎の魔法を放つと、私たちはそれをかわすために左右に分かれた。
「火と氷の連携、なんて厄介な!」
私は避けながら、彼女たちの連携を破るための方法を考える。
何とか隙を作り出さなければ。
「リン、レン、私がアオイを引きつけるから、その隙にアカネを狙って!」
私が指示を出すと、仲間たちも理解した様子でうなずいた。
「了解!」
「任せて!」
二人の返事を確認し、私は再びアオイの方へ突進する。
「私を見て!」
アオイが反応し、私の攻撃に集中する。
その瞬間、レンとリンがアカネに向かって動き出した。
「ドリルアタック!」
アオイの氷の壁を叩き割りながら、私はその場に飛び込んでいく。
アオイが反応する間もなく、レンとリンがアカネに接近する。
「今だ!」
リンがアカネに突撃し、彼女を捕まえようとする。
しかし、アカネは瞬時に炎をまとい、自らを守る。
「甘いわね!」
アカネの言葉とともに、炎がリンの方に向かっていく。
しかし、レンがその攻撃をで受け止め、彼女を救った。
「行け、リン!」
レンの声が響き、リンは素早くアカネの背後に回り込む。
「火を操るあなたに、これを味わってもらう!」
リンが力を込め、アカネに向けて氷の矢を放つ。
その矢は、アカネの防御を貫き、彼女の肩に当たった。
「っ……!」
アカネの顔が歪む。彼女は一瞬驚いた様子を見せたが、すぐに冷静さを取り戻した。
「いい攻撃だけど、私の本気はまだ見せてあげないわ」
彼女の声は冷静さを保ちながら、再び炎が周囲を包み込む。
「アオイ、手を貸して!」
アカネが叫ぶと、アオイはその指示に応じて、氷の魔法を発動する。
冷気が周囲を包み、氷の壁が形成される。
「私たちの連携、見せてあげる!」
アオイが叫び、氷の刃が空中を切り裂きながら私たちに向かって飛んでくる。
私はそれをかわしながら、仲間たちと連携を取ることを決意する。
「みんな、力を合わせよう!」
私は仲間たちに声をかけ、3人でアオイとアカネに立ち向かう。
彼女たちの連携に対抗するため、私たちは一つになって戦う決意を固めた。
この戦いが私たちの運命を大きく変える瞬間になると信じて。
私たちの絆が、この四天王に勝つための力となるのだ。
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