第7話

準備が整った私たちは、仲間のモンスター、リン、レンと共に魔王の城へ出発した。

仲間たちの意気込みが伝わり、私は自然と力が湧いてくるのを感じた。

彼らの笑顔や励ましが、私を支えてくれているのを実感する。

道中、穏やかな森を進んでいると、静寂が不安を呼び覚ました。

周囲の木々は風になびき、鳥の声も消えてしまった。

次第に、魔族の気配が漂ってくるのを感じた。

仲間たちの表情が緊張に変わる。


「来るぞ、みんな!構えろ!」


私の声が響き渡ると、仲間たちはその瞬間に動き出した。

魔族が姿を現し、私たちに襲いかかってきた。

彼らの鋭い爪と牙が月明かりに光り、恐ろしい存在感を放っていた。


「行くぞ!ドリルパンチ!」


仲間たちが次々と攻撃を開始し、私はその姿に鼓舞されて戦った。

仲間たちの声が響き、力を合わせて戦う感覚が心を熱くした。


戦闘は熾烈を極めた。

私のドリルが一体の魔族に命中し、そのまま粉々に吹き飛ばした。

仲間たちも次々と魔族を倒していく。しかし、魔族の数は増え続けていた。

彼らの群れはどこからともなく湧き出てくるようだった。


「やばい、これでは……!」

「負けられない、頑張れ、みんな!」


仲間たちの士気は高かったが、次第に疲れが見え始めてきた。

私も息が切れ、心臓が早鐘のように打ち始めた。

魔族の猛攻に晒され、私たちは素早く魔王城の内部へ侵入することを決意した。


「走るんだ!!急いで!」


私の指示に仲間たちは必死に動き出した。後ろを振り返ると、魔族たちが私たちを追いかけてきている。


「もう少しだ、みんな、頑張れ!」


私は仲間たちを鼓舞し、全力で走った。闇の中、私たちは必死に走った。


やがて、私たちは魔王の城が見えてきた。

黒い壁が聳え立ち、城全体から冷たい気が漂っている。

心臓が高鳴り、恐怖と期待が入り混じった感情が胸を満たした。


「さあ、みんな。ここが魔王の城だ。気を引き締めて行こう」


私が声をかけると、仲間たちも真な顔つきになった。

彼らは私の後ろに続き、互いに目を合わせて励まし合っている。

城の周囲には、魔族が徘徊していた。私たちは気を配りながら、慎重に進んでいく。仲間たちの顔には不安が浮かんでいたが、同時に決意も感じられた。


「私たちが倒せば、王国を救える!」

「テトがいるから、大丈夫だ!」


城の内部に足を踏み入れると、薄暗い廊下が続いていた。

周囲には静寂が広がり、何かが迫っている気配を感じさせた。

仲間たちと一緒に進む中で、私の心は高まっていた。


「本当にここに魔王がいるのか……?」

「どんな姿をしているのだろう……」


不安を抱えながらも、私たちはさらに進んだ。廊下の奥に巨大な扉が見えた。

その扉の向こうに、魔王が待っているのだと考えると胸が高鳴った。

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