第17話 1年目
反撃のため動き出したのは、あの生き残ったグループたちだ。鍋に入れていたものをすくい上げ、ゴブリンの顔にかける。そのゴブリンたちは悶絶している。調味料を使った悪用だ。
調味料として選ばれたのは普通の塩や胡椒といったものや砂糖、醤油といったものまで幅広いものだった。この調味料を選ぶときにアホな選択をするものがいる。そうハバネロといった激辛な調味料を3つ選択した愚か者もいた。
そいつは、伏せ帰りながらその調味料を混ぜ込み、赤いどろどろとした液体を作り出す。テロ罪でしょっ引いていいと思う。その作られた液体をお湯で溶かし、様したものをゴブリンに振りかけたのだった。
同じようなことを考えている人は何人か存在しており、あのシリアルキラーのところだけは、その調味料がないという感じだ。顔にかけたことで悶絶し、それを取り除こうともがく。
それはまるでシャンプーが目に入り痛いところ、シャワーを出すをレバーが見つからない状況になり、仕方なしに目を開けてそのレバーを探しているような感覚だ。
そのジレンマやなぜか発生したトリップダメージにより殺すことが成功する。ここで勝機を見出したのかその作ったものを大々的に撒き散らし始めた。何も役に立っていない人がそれを急に行い出す。
本来の作戦会議では、ゆっくり、じっくりと時間をかけながら生き残るのが今回の作戦だった。頭1つ出ている人がいない今、誰かが生き残れば勝ちの戦で全力投球するのは愚かだと判断したようだ。
だが、このイキッた愚か者のせいで新たな問題が起きる。それは、作っておいた激辛ソース(希釈液)がなくなったことだった。すでにかかっているものに再度かけていたため無駄に消費させられてしまう。
その結果まだまだゴブリンが残っているにもかかわらず、その液体がなくなってしまう。その目が潰されたゴブリンを踏み台にして後続が侵入してくる。もう目潰しの材料は無くなっているため、どうすることもできない状況になった。
今まで封印していた魔法を使う時が来たようだ。殲滅が始まっている。
「あと20分だよ」
そのメッセージが入ると共にやる気が出ているようだ。ビッグスライムを殺してしまったところは、もう戦う力が残っておらずゴブリン側の勝利となった。
シリアルキラー、まじめくん、3人パーティーを組んでいるところ、順調に平均値を上げているところだけだ。だが、あのビッグスライムをテイムしていた人は、森の中に逃げていく。どうやら仲間を見限る判断をしたようだ。召喚した2体の飛行動物の足に捕まることで空中を飛び脱出していた。
「森まで追いかけますか?」
「いや、いいかな?ゴブリン同士の戦いになるから、その後が楽になるからね」
今回の安全地帯は森の中になりそうだな。3人パーティーを組んでいたところは柵を作り直していた。壁の中に木を埋め込むことで簡単に破壊できないように工夫していたのだった。その結果、出来上がる穴は小さく大量のゴブリンが侵入してこないため、対処は他のグループと比べて簡単なようだ。
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