第14話 1年目
最初に生き残った4グループはビッグスライムの討伐が終わった。経験値も今いる全員で分配されているため、低レベルの人たちがレベルアップをするだけで終わった。1週間が過ぎた頃だ。1、2人の職業レベルがマックスまで上がる。
上がったのはシリアルキラーとビッグスライムをテイムしたことで報酬を獲得した人だった。シリアルキラーの方は、黙って火魔法を選択する。死体になった後に焼き払う必要があったからだ。もし全滅させて全てをアンデットに変えた後困るのはそのゾンビとなった死体の匂いだ。
そのため、スケルトンにしてから動かした方が匂いや病になることはない。燃やし尽くして骨にすればいいだけだ。そんな理由から前回は1人を殺しただけにしていた。あとは火魔法のレベルを上げれば、全てを殺すために動き出すだろう。
ビッグスライムのテイマーの方は、そのテイムしていたビッグスライムが殺されてしまったことで意気消沈していた。だが、ビッグスライムの経験値が入っていたことでレベルがマックスになっていることに気がつく。
召喚師の特徴はその召喚獣が死んでも時間経過で復活させることができるという特徴を持っている。そのため、死という概念が存在していない。もう、仲間から殺されたくないという感情が出ているようだ。
ビッグスライムを討伐したことで経験値が生き残っている全ての人に共有される。次のイベントに備えてゴブリン狩りができるようになっていた。そして、ビッグスライム討伐を失敗したところは、先走った1人がスライムを殺し回り、ビッグスライムを召喚し全滅する。
そんなことが6個中3つで起きている。塀や家すら立てていないところで、ビッグスライムが召喚されるのだから、攻め込まれて死ぬのは当然だ。この3つ以外は次のイベントの1週間前にビッグスライムの討伐が終わり、ゴブリン狩りに移行していた。
少し遅れたが、こっちも安定し始めたな。あの3グループは時間を停めて放置でもいいのかもしれない。というか放置してしまうか。見る価値なしとラベルをつけておく。
次のイベントはゴブリン狩りだ。今回の目的はアーツ以外の運用方法を知ろうということをコンセプトに行こうかな?前回はお試しということもあり、チュートリアルのようなものだ。イベントの攻略方法や死んでも1ヶ月後に復活することを伝えるためのイベントだったりする。
「ビッグスライムを最近殺したところわかる?合計3グループのやつあそこのレベルを1つくらい落としておいて」
進み具合から強さ調節のため、始める1週間はバタバタしている。
アーツ以外の運用方法それは魔力強化や気力強化の類だ。ゴブリンはその手本になってもらおうと思っている。ここ最近の戦闘方法はアーツを使うことが基本となっている。そのため魔法で動きを封じてから複数人のアーツで殴ることで殺している。
これが最後の戦いとか絶対につまらないものになるはずだ。これで治らなかった時のため矯正イベントも用意している。これは今は関係のない話だ。
「さて、イベントを始めようかなー。明日の昼ごろ、前回と同様の1時間だよ。あと、最近ビッグスライムを討伐した3つのグループは少し弱くしているから、そこは我慢してね」
「じゃあ、また明日ー」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます