第12話 1年目
シリアルキラーの方は、スケルトンを使うことで森の中のゴブリンを自動で殺しているようだ。ゴブリンといってもしっかりと棲家を持ち、朝に活動する魔物だ。そのため夜は眠っている。
年中休むことなく動くことができるスケルトンにとって楽な仕事となる。シアルキラーが命令したのは、そんな寝ているゴブリンを殺すことだ。殲滅していくことで、シリアルキラーのステータスが上がっていく。
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「そろそろ復活するところかな?」
最初に死んだ人のカウントダウンのタイマーが0になる。誰1人も復活したことが伝わっていない。そのため、大々的に復活が告げられた。あのビッグスライムを討伐してから1週間が経過した。それと同時に最初に死んだ人たちが復活する。
各グループ1人、2人の死者だ。これで全てのグループで復活することが知れ渡ったようだ。知能があることがわかるように両手を上げ、武器を何も持っていないとアピールした。
だが、ここで1つ問題がやってくる。最初に死んだこともあり、レベルに差が生まれているということだ。スライムに殺されたということはレベルが1や2の状態だ。そのため、急にゴブリン狩りを命じたとしても狩ることができず、経験値も入らない。
何も魔物を殺すことができないため、生産職に左遷された。大半のグループはスライムを狩り終わっており、森林からゴブリンが出てくる以外は安全地帯になっている。そのため、弱い人が狩る魔物がいなくなってしまった。
まだ生き残りがいたグループはよかった。全く生き残りがいないグループは手入れをする人がいなくなったため、崩壊が加速している。その結果、しっかりと塀や家があったのが塀があるだけの廃村となっている。それだけではなく、スライムがその中で動き回っているという現状だ。リスキルが発生することも容易に想像ができる。
それだけで終わればまだいい。復活したやつは皆、仲間が全滅したことを知るや否、武器を全て回収したり、破壊したりしている。破壊したものは、自分以外全滅すればいいと考えており、自分で武器を作らなければいけない状況になる。
そして、回収し逃げたものは生き残りが自分だけしかいないのだから自分で使えばいいやと考えたやつだ。どちらも輪を乱すのは自己中な奴ばかりだった。復活することはわかっているのだから、その場から離れスライムに攻撃を仕掛け死んでいく。これでまた1ヶ月何もない状況になったな・・・。破壊したことによりスライムがその武器を食べることができるようになってしまった。
一応神が作ったことにより表面は捕食されないように工夫されていた。そのためしっかりと手入れさえしておけば、捕食されたり、酸で溶かされたりすることはなかった。だが内側は何もされていない。そのスライムたちは内側から捕食を始める。
その2グループはもう武器なしの魔法専門で戦う必要が出てきてしまった。そして武器を回収し出ていった人は数本の武器を堀に捨て、自分が使う武器だけを装備する。土の中に入ったことにより錆びていくのだが、それを考えていないようだ。
研ぎ直すまで武器が使えない状態になるのだろう。こいつはまだマシだった。死んだ原因が窒息だということを理解しているようだ。そのいろいろある武器から槍を選択し、突き刺すことで殺してレベルアップをしている。
こいつがいるのならまだ生きていけるだろうな・・・。
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