第9話 1年目

 そして、1つのボールが取り出された。それと共に絶望する声が大きくなる。1つしか個数がなかった調味料と料理、あの色はわかりやすいように黒色に変えていたのだった。


 そして今回取り出された色、それは黒色だ。調味料と料理、果たしてどっちになるのだろうか?ちょっと遊んでみるか。


「絶望しているね。(笑)チャンスを上げようかな?欲しい?」


 モニターで写している人が頷いている。


「この黒色の球が何か当てることができれば、もう1回チャンスを上げるね」


 別に話し合って、選んでもいい。判断した結果は嫌なものを消せだった。そして選ばれたのは料理の方だ。1ヶ月似たような食事ばかりだったからだろう。一瞬だけのものよりも継続的なものがいいと判断したようだ。


「選ばれたのは、・・・調味料でしたー。残念。参加賞として尽きない調味料を生き残った人数分あげるよ。余裕もあるから好きな調味料を3種類かな?ばいばーい」


 仕方ないから、所有者を固定してあげるか。イベントを作る用の費用がまだ余裕があった。そのため、今回のプレゼントが開催されていた。だが、選ばれたのはあまり費用を使わないものだった。


 そのため、費用が大きく余っている。だから、その費用を利用して所有者の固定を始めた。そして、生き残ったものたちは犯人探しを始め、他の所の生き残りだろうと判断していた。


 そのスライム狩りが終わった後、1人の影が動き出した。時間的にまだ夕方だ。外を動き、動物を殺し肉を手に入れる。その肉を焼き、調味料をつけて食べていた。選ばれた調味料は塩と醤油が基本だった。簡単に味付けもできるしちょうどよかったのだろう。


 久しぶりにしっかりと味がついた料理を食べたことで、他の人は気持ちよく眠っている時だった。その暗闇の中1人の影が動いている。あのシリアルキラーだ。このシリアルキラーがいたところは、ビッグスライムと戦わずに逃げることを選択していた。


 だが、経験値はそのシリアルキラーを含め均等に全員入っている。殺してこのグループのトップに立つのなら今の内だ。隣の小屋で寝ている男を1人殺す。今日は疲れたことから、変な音が鳴っても起きることはない。


 何度も何度も持っていた短剣で体を突き刺し、返り血で体が赤く染まる。その血で濡れている手を顔付近に持っていき微笑み頬を高揚させ喜んでいるようだ。そして、他のグループの死体となっている衣服から布を剥ぎ取り、短剣や皮膚についている血を拭き取る。


 スライムと戦闘があったばかりなのと、生死が隣り合わせだ。少し血がついているくらいでは誰もこいつが犯人だと言いがかりをつけることができない。


 そして、次の日になり指揮をとっていたこのグループのリーダーが扉を開け、中を確認する。そして、中にある遺体を見つけた。人狼の始まりだ。吊るか殺すかしなければ、このグループは壊滅となる。


「見るならここかな?」


 そう言いながら口角を吊り上げている神の姿があった。仲間が復活する可能性があると気がついたため、それを共有し先に拠点を整えることを優先した。そのため、まだレベルアップをするために魔物を殺すことが起きないため、面白みが少ないと感じた。


 ここで修復を選ばずに、暗殺を選んだ天才(あほ)がいた。そいつに興味や関心が向いてしまったのだった。


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