第10話 デート当日 side凛
(ホントに期待しちゃうからやめてほしい・・・あ、あと、王子様って・・・)
しっかり桃の作戦は成功し、凛のメンタルはギリギリだった。
そんな中、桃が向かった先は・・・
「え、ここ?」
「うん。ここ!」
「執事服にメイド服・・・その他コスプレみたいな服が大量に・・・え、本気で言ってる?」
「本気だよ!今日は凛に着せ替え人形になってもらいまーす。」
「マジかあ・・・」
(ただでさえ疲れるのに、普通に恥ずかしいんですけど!)
連れてこられたのはコスプレに使われそうな服が大量にあるどう頑張っても普通の服屋とは言えない店だった。
(いや、これ絶対誰かの趣味でしょ・・・)
「じゃあ、とりあえずこれとこれと・・・」
「桃さん、ちょっとストップ。着るからゆっくり選んで。」
「ああ、ごめん。じゃあとりあえずこれ!」
「いきなり執事服・・・まあ桃のためなら・・・」
「ほら、早く早く!」
(このままだと今日一日持たない・・・そうだ、ちょっと仕返ししよ。というか普通にこの服嫌いじゃないな。割と動きやすいし。)
「よし、開けるよ〜?」
「わかった、、、え??待って?似合うとは思ってたけど流石に似合いすぎじゃない?
イケメンすぎて直視できない・・・」
「ふふ、満足いただけたかな?お嬢様?」
「はうぅぅ耳元で喋らないでよお・・・死んじゃう・・・」
「おっと、足下がおぼつかない様子ですね…少し休憩しましょうか。」
「や、やめてぇ…」
「だってお嬢様は私のこと着せ替え人形にするんですもの」
「わかった、わかったから許してください…」
「よく言えました」
「ふえええ」
(ふふっ、ヘロヘロになってる。可愛い♪)
この後もファッションショーは続き、仕返しをするはずだった桃は、凛のカウンターを食らっていた。
「私この執事服買おうかな」
「ええ…何に使うの…」
「でも、桃も満更じゃなさそうだったよ?」
「だって似合ってるのはホントだもん!」
「桃がそこまで言うなら買っちゃお」
「ええっ!いいけど私と2人の時以外は禁止ね!」
「わかりましたよ、お嬢様」
「ふえええ、やっぱりだめぇ〜」
「ふふ、可愛い」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「おかしい…計画と違う…」
「ん?計画?」
「い、いや。なんでもないよ!それよりちょっとお腹空いたなーって!」
「ああ、確かにもう3時間も経ってるのか…あっ、あそこ、ソフトクリーム屋さんあるよ」
「食べよ食べよ!私イチゴがいい。」
「桃は大体イチゴだよね、私は無難にミルクかな〜じゃあ買ってくるね。」
「ありがと」
「はい、イチゴ味」
「ありがとね。ん〜!美味しい!」
「うん、美味しい。」
「ね、ねえ、一口ちょうだい?」
「ん、いいよ〜。はい、あ〜ん」
「えっ!?い、いただきます…」
「どう?」
「おっ美味しいよ!ねぇ、こっちも食べてみる?」
「じゃあ貰おうかな。」
「は、はい。あ〜ん」
「ん、ありがと。美味しい。」
「ね、ねぇ、凛?」
「どうしたの?」
「一気にあーんとその、か、関節キス…よくそんな冷静だよね…」
「えっ?ま、まって…」
(何やってんの私?!ちょっと、これは責任とって結婚を…いやいや何言ってるんだ!
一旦落ち着こう、そう、ただの友達同士の交換じゃないか、決してか、関節キス…としか言いようがないよねぇ!)
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