第5話 部活
「あれ、凛、今日はやけにやる気だね」
「え、そう?普段と変わらないと思うけどなあ」
「いやいや、なんかオーラ出てますもん。ちょっとピンクがかってますけど」
「なにそれ」
意味不明な事を言ってるようで結構痛いところを突いてくるこいつは、宮本 香瑠(みやもと かおる)中学からの仲で同じバスケ部の友人。ヘラヘラしてると思っても案外しっかりしてる良い友人だ。
「どーせ姫乃ちゃんのことでなんかあったんだろうけど…ちょっと待って、当てるから」
「いや、決めつけるの早っ」
(そんなに顔に出てたかな)
「そうですね〜ふむふむ。ズバリ!姫乃ちゃんと一緒に帰る約束を取り付けて、その上頑張って!と言われて浮かれている!」
「いや、見てたんなら素直にそう言えば良いのに…」
「なんで見てたことがバレてっ!?さては凛、エスパーだな!」
(前言撤回。やっぱただのアホかもしれん)
「はいはい、ふざけるのもそれくらいにしてそろそろ行くよ」
「凛がそれを言うなんて。ほんとに嬉しいんだね。見ててもいい感じだし告っちゃえば?」
「いや、桃には好きな人がいるらしいから…」
(せっかく忘れかけていい気分だったのにこいつは…)
「あ、その感じやっぱり姫乃さんのこと好きなんだ。へぇ〜」
(あの子に好きな人?お前以外ありえんでしょ。でもなんか面白そうだし黙っとこ)
「なっ!カマかけたな〜!こうなったら…」
「おいそこの2人早くしろー始めるぞー」
「「あ、はいっ!」」
私はめちゃめちゃ運動ができるわけではなかったけど、中学の時バスケを始めて並みの運動部員くらいには動けるようになった
(そういえば初めて会った時もそのおかげで助けれたんだっけ。)※1話参照
「私と1on1してるのに考え事してて大丈夫〜?」
「香瑠の癖は知ってるから片手間でも余裕」
「へー、良く恥ずかしいことサラッと言えるね。姫乃さんにもそんな感じなの?」
(待って、そういえばあの日の私カッコつけすぎでしょ、いや、可愛い子だったから調子に乗ってたのもあるけど。え、桃、覚えてないよね?覚えられてたら生きていけないんだけど)
「隙あり!」
「おい!卑怯でしょ!」
「片手間でも余裕なんでしょ〜?」
「くっそ、もう一回!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ふ〜つっかれたぁ〜凛、ムキになりすぎで、ちょっと面白かったけど流石に全力でやるときついね」
「香瑠が卑怯なのが悪い」
「あれ、時間大丈夫?愛しの姫乃様がお待ちでは?」
「本当だ!ってまたお前〜次は最初から全力でやってやる」
「ご勘弁を〜…って速すぎでしょ。試合の時並みじゃん」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ごめん!お待たせ!」
「あ、凛。お疲れ様!ゆっくりでよかったのに。そんなに急がなくても私は逃げないよ?」
「でもやっぱり待たせたくないじゃん?さっ、帰ろ!」
「うん!」
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