小人族マカロニ編
Chapter 012 今日も元気にいってみよう!
やあ、僕の名前はマカロニ。
山林国ケルウッドの首都カプラルの冒険者だよ!!
冒険者ギルドっていうのに入ってて……。
そこで色々依頼を受けて生活してるんだ。
ギルドって色々あるんだよ。
冒険者ギルドでしょ。
商人さん達がやってる商人ギルド。
あと鍛冶屋さんとかなんかものを作る職人さんが集まる職人ギルド。
それと港で働く人たちの港ギルドとか……他にも確か色々あるよ。
それでね、冒険者ギルドのことなんだけど……。
ギルドに登録してる人かそうじゃない人かで受けられる依頼が違ってくるんだよ。
故郷からこの街に出てきた時は最初知らなくて、しばらく登録してない人が受ける依頼ばかりしてて、それが結構大変だったなぁ……。
なぜかと言うと、冒険者ギルドに登録してなくても受けられる依頼って、ほとんど街中での日雇いのお仕事ばっかりで、あんまりお給金ももらえないから毎日生活が大変だったさ~。
うーんと、確かねぇ……。
汚水槽のお掃除というクエストが毎日出てるんだけど。
お日様が出てる間、ずうーっとお掃除して三シルビくらいだったかな~?
シルビってのは、お金の種類の中で銀貨のことなんだよ~。
ちなみにこんな感じ。
金貨十枚⇒大金貨一枚。
銀貨十枚⇒金貨一枚。
銅貨十枚⇒銀貨一枚。
銅貨は最小の通貨。
僕、故郷が東大陸の山奥から出てきたから住むとこ無いんだよね~。
今でも宿屋さんに泊まってるんだけど、この街に来たころはすごく安い宿屋でも一銀貨くらいするから、ごはんを食べたら、お金がほとんど残らなかったの。
でも今はね、五銀貨くらいの普通の宿屋さんにずぅーっと利用してるから常連さん割引きしてもらって最近は四銀貨くらいで泊まらせてもらってるんだ~。
あとね~この山林国ケルウッドってほとんど森と河なんだよねー。
僕、自然が大好きなんだ~。
いいよね~。自然って。
空気が美味しいし、気持ちいいよね~。
あ、そうだ……冒険者ギルドの話をしてるんだった。
えっと……どこまで話したっけ?
あっそうそう。
それでね冒険者ギルドの登録は、ステータスの合計の数が普通の人より少し高くないとなれないんだって。
あと登録したらその人のステータスの合計の数が多ければ多いほど、難しかったり危ない依頼を受けられるんだよ。
それで難しかったり危ない依頼ほど、もらえる報酬が美味しいんだよねぇ……。
冒険者ギルドの中には掲示板があって、そこに貼られてる中から自分に合ってる等級から探すんだよ~。
自分がやりたい依頼を見つけたら、依頼票を掲示板から剥がして、受付のお姉さんに持って行くの。
お姉さんと内容を確認して、最後に親指を、依頼票の下のところに”チョン”ってすると、親指が光って印鑑を押されるの。
あの親指が光るのなんだけど、最初に僕が冒険者の登録した時、受付のお姉さんに丸いメガネみたいなアイテムで、僕の親指に「ステータス明示」と「個人情報登録」ってのをしてくれて、それで依頼票にチョンとしたら、印鑑が押せるようになったんだ。
ちなみに印鑑の模様みたいなのって一人ひとり違うんだって。
僕がどの等級かもわかるようになってるんだよ……。
なんかすごいよね~。
何か月か前に依頼じゃなくて「コード・ビレジャー」っていう冒険者ギルドから緊急の招集!? みたいなのがあって、その時、僕も呼ばれたんだけど親指から声がした時は、ビックリしたよ!
緊急招集って、あとで聞いたら冒険者ギルドがするのとか王様みたいな偉い人がするのとか色々あるみたい。
冒険者になって始めのころはひとりでやってたんだけど、高い等級の依頼は数人いないと受けられないから臨時募集してるパーティーの人たちと組んだりして、しばらくやってたんだ。
でも今はね、コード・ビレジャーの時にたまたま一緒に仕事した人達がいい人達だったから、その人達のパーティーに入れてもらったんだ。
パーティー名は『
僕、このパーティー名、結構気に入ってるんだ~。
パーティーのメンバーは、僕が斥候役。
前に出て魔物とか倒す役の男の人族の「テラフ」っていうガタイの良いお兄さん。
自然の精霊さんと交信してなんか力みたいなのを借りて魔法を使う女の人族「ヒルメイ」さんで、パーティーはこの三人なんだ。
最近、僕たち結構人気でトレッキングを指名する人も出てきたりしてるんだぁ!?
今日も早速、指名が入ってて、ここ首都カプラルから北に三日くらいのところにあるミルミウ山って、おっきな山があって、その麓の村の近くで、黒い
まずは偵察ってことで一度、別のパーティが調査を行ったけど、調べるのに失敗しちゃったみたいで、それで調査が得意って評判の僕たちに指名が回ってきたみたい。
あ、ひとり言をしゃべってたらテラフとヒルメイさんが来た。
僕は待ち合わせ場所に近づいてくる二人にあいさつする。
「おはよう!! 今日も元気にいってみよ~!!」
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