第22話 迷いながら進むということ

「自分の道は、これで合っているのだろうか?」

そう思うことが、日々の中で何度もある。両親の病気、経済的不安、自分の未来――目の前にある課題を一つひとつ乗り越えようとしても、次から次へと新しい迷いが生まれてくる。


最近、ある本でこんな言葉を見つけた。

「迷うということは、道を探している証拠だ。」

その言葉を読んで、少しだけ気持ちが軽くなった。私は今、未来に向けて自分なりの道を探している最中なのだ。迷うことは、前に進もうとしている証でもある。


迷う自分を否定しないこと。それが私にとって大きなテーマだ。私はこれまで、何かに迷うたびに「こんなに決断できない自分はダメだ」と思っていた。でも、迷いながらでも少しずつ行動を起こしてきたことは確かだ。


たとえば、福祉窓口に相談しに行ったとき。最初は何を話して良いのか分からず、緊張で言葉が詰まった。でも、担当の人が優しく「一つずつゆっくり話しましょう」と言ってくれたおかげで、自分の思いを少しずつ伝えることができた。その行動一つひとつが、自分の中で道を作っている気がする。


迷いの中で立ち止まることもある。それは、悪いことではないと思う。立ち止まる時間があるからこそ、自分の気持ちや状況を見直すことができるのだと思うからだ。そして、少しだけでも心が整ったら、また一歩を踏み出せば良い。


迷いながら進むことには、不安や恐れがつきものだ。でもその中には、きっと新しい発見や成長のチャンスが隠れている。だから私は、迷うことを「ダメなこと」と思わず、むしろ「必要な過程」として受け入れていきたい。


迷いが完全になくなる日は来ないかもしれない。でも、それでも構わない。迷いがあるからこそ、自分の選択や行動が価値を持つのだと思う。そして、迷いながらでも進んでいけば、いつかその先に希望の光が見えてくるはずだ。


今日もまた、迷いの中で自分なりの道を探していこうと思う。その一歩一歩が、きっと未来へと続く橋になると信じて。

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