第9話
―――――― 18歳の終わり、母不在の時。
「流星、ごめんね。」
母にそっくりな母より少し歳食った人が僕に謝る。
僕は…その人を抱きしめた。
「いいよ、全部わかってるから。」
「怒ってないの?」
「怒ってどうなる?それで母さんはすっきりする?」
「しないよ…しないけど、まだ気が楽。」
「…もうどうでもいいよ。正直。でも一つだけちゃんと教えて欲しい。」
「何?何を知りたい?」
「俺と紗里の戸籍はどうなってんの?俺ら2人で籍は入れられるの?」
「…できないわけじゃない。」
「どうすればいい?」
―――――――――――――――。
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