第9話
山頂に着いて外に出た。
相変わらずの曇り空ではあるが、雲が厚くなり天候が悪化している。
絶景スポットに行って景色を眺めようと向かったが、麓がガスで見えない。
彼女は、初めて見る雪山の景色にそれでも喜んでいたし、写真が撮りたいとせがまれて撮ってはみたが、まだ彼女の体力が有るうちに、早く下りないと初心者には辛い事になりそうな気がしていた。
早速、初心者コースを下り始める。
順調に中腹まで下りてきた時に、吹雪になり始めた。
それまで、体育会系の部活の先輩後輩のノリでふざけ合って遊びながら下山を急がせていたが、彼女の口数が段々少なくなってきた。
それでも一所懸命に彼女を励ましながら、麓のレストハウスまで向かおうとするが、雪が深くなり始めて今まで覚えた滑り方ではスピードが出ない。
滑り方を修正しながら、コースの2/3まで来たものの、彼女は頻繁に転ぶ様になってしまった。
強がってはいるが既に限界に来ていた。
休憩無しに山麓まで戻るのは、初心者には無理があったと痛烈に反省した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます