つれづれなるままに。

木下

会話はキャッチボール。コメ欄の争いは雪合戦。

インスタでもYouTubeでも、コメント欄は活発である。活発過ぎて口喧嘩が発生していることもしばしばで、読んでいるだけでムカついてくる。

会話や議論は、双方が双方の意見を謙虚に聞く姿勢を持つことから始まる。相手の意見や主張を聞いて理解した上で、納得いく点や疑問点を質問することで整理したり、意見の食い違う部分をこちらが説明(主張)し、進めていくべきだ。

それに対して、コメ欄の言い争いはもはや怒りのぶつけ合いだ。相手の主張を理解するどころか、ただの一部分をさらに曲解し、煽る。ここに双方が双方の意見を謙虚に聞く姿勢など全く存在しない。前提から崩れてしまっている以上、コメ欄だけには留まらず、「聞く姿勢」という謙虚さの無い会話はもはや会話ではなく、雪合戦のようにたがいにダメージを与え合うだけだ。このような争いは実に無意味であり、何の生産性もない。相手方と分かり合ったり、議論が終着することもない。実際にコメ欄の争いを最初からスクロールしてみると、数ヶ月前から始まり最新の返信は数時間前だったりすることもしょっちゅうだ。友達ともそんなにやり取りが続くこともないだろうに。いっそのこと一緒にご飯にでも行き、腹を割って話してみれば案外気が合ったりしそうだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

つれづれなるままに。 木下 @Masapyoko

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画