とあるアウトサイダーのダイアリー
ぽてと
(プロローグ ) とあるアウトサイダー
今日、誕生日プレゼントでもらっためっちゃ分厚いノートに日記を書くことにしたんんだ。
自己紹介から。
私は、少し普通とは言えないらしい小学生3年生。
維慈 絲覇って名前なんだ。
らしいっていうのは自覚がないんだよね。
友達に絲覇って不思議だなって言われるから。
多分仲のいいお友達にほとんど女の子がいないからだと思うけど。
そんなにおかしいことかな。
んー、あとは。
今は、スイミングとピアノ、書道、英語を習っているんだ。
今日から日記をつけることにしたんだよ。
すぐにやめないといいけど。
あ、母に呼ばれた。
じゃあ今日はこのぐらいでいっか。
こんな日記の書き方であってるか知らないけど、はじめにしては結構かけたと思うよ!
2019年3月30日
ははっ。
初めて書いた時はこんなこと書いてたんだ。自己紹介って。
超笑える。
あーあ。
小学生5年生か。
意外と2年間って早いんだな。
このところやることも無く書くことを迷っていた絲覇は、初めて日記を見返したけど案外面白いな。
「早く寝なさい。」
「はーい。」
今日は、初めて日記を見返した。
あの時は悲しかったな、とかあの時は楽しかったな、っていうのも全部含めて面白かった。
たまには見返すのもいいかな。
2021年10月15日
ー ー ー ー ー
最悪の朝が来た。
朝嫌いなんだよね。
絲覇はいつも通り、着替えて、朝食を食べて、登校班で学校に行く。
そんな普通の暮らしをしていた。
やっぱうちの班は早いんだよ、出発時間。
15分も余裕あるじゃん。
あと10分は遅く出てもいいでしょ。
とか思いながらまだ誰も来ていない、いつも通りの教室に着き、宿題を出す準備をして15分まで読書をする。
そしてそこからは係の仕事の宿題チェックをして、出していない付与に声をかけて周る。
これが絲覇のルーティンだ。
それが終わったら自由時間だ。とは言っても25分だから休み時間が少しある。
「なんの話してるの?」
「今日の50問テストの勉強を俺らでしてる。漢字50問とかむず過ぎて意味わかんねーよなぁ。」
「まじでそれな。僕の漢字が出るなら覚えられるけど、出ないからな。」
「わかる、自分の漢字出ると謎にやる気出るよな。」
「ごめん、それはわからない。」
「あ、30分だ。今日は華維休みだから侵羅が廊下見張ってろ。あいつみたいに大声出せよ。じゃねーと、俺らもお前らも怒られるから。よろしくな。」
「僕も混ざっていい?」
「いいんじゃね。嫌われてんなら話は別だけど。」
「先生が来たぞー。」
「うわ、タイミング悪。」
急いで座るのも日常だ。
廊下の監視役が先生が来たことを伝えればみんなが座る。
何回かバレて怒られてるけど、朝休み時間のが大切だし、どうせ1時間目潰れるし。
まあ、1時間目が潰れるのは見ればわかる。
「おはよー。」
「小野寺さんおはようございます。今日はテスト返しなのでいつもの教科書とノートと、筆箱だけで大丈夫ですよ。」
「おう。」
来た。
一時間目確定つぶし野郎。
こいつは小野寺、小さいやつをよく好きな人として選ぶという特性を持つ。
とあるアウトサイダーのダイアリー ぽてと @20110330
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