第22話
杏奈は、渚が事務所から居なくなった瞬間大きなため息をつく。
「泉石先輩? まさか……私と柿谷課長との関係知ってる? いやぁ? まさかねぇ?」
杏奈は、大きく首を振る。
柿谷課長との私との関係を泉石先輩が知ってる訳ない。
でも……あの口調?
杏奈の頭の中に、渚に対する疑惑消えない。
だけど……
「あぁ! そうだ! 泉石先輩がくれたお菓子食べよう」
杏奈は、気持ちを抑え込むために、渚がくれたお菓子を食べようと、包装紙を開けようとした瞬間、どこからともなく、女性の声が聴こえてきた。
<霧矢さんキスは、私の心を熱く、そして液体のように溶かしていく。そう? まるで、禁断の果実をたっぷり詰め込んだ甘いプリンように>
「……なにこれ?」
包装紙に入っていたのは、2種類のプリン。
そして、杏奈と柿谷霧矢の不貞行為を写真と音声を録音したボイスレコーダー。
※プリンの味は、恋する乙女の苺練乳味と禁断の不倫に走った乙女のビターチョコ味。
(……先輩! あなたは一体、何を知っているんですか?)
杏奈は、自分達しか知らない情報を知っている渚へ恐怖を感じ始めた。
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