第9話 「日本語難しいですね」 ○○さん

  この中国人女性は、2006年に夜間中学に入り、仕事が忙しくなったため、2014年に学校を辞めた。そして、一旦中国へ帰ってから2021年再び来日し、2022年1月から再び夜間中学で、日本語を本格的に学び始めた、という方です。ですから、中国語と日本語の違いを明確に意識されています。


中国人というのは、何事も鷹揚(鷹が空を飛揚するように、何物も恐れず悠然としていること。ゆったりと落ち着いていること)というイメージがあります。

しかし、実際にはかなり緻密で細心(こまかいことにまで注意をはらう心がけ)な人間である、ということが彼女の「日中言語比較論」から読み取れます。

確かに、彼ら中国人は、かなり緻密で繊細な工芸品のような物を大量生産できる、という矛盾を克服した人間性を持っているのです。


<彼女の作文から抜粋>

  「中国語には『助詞』がありません。だから、日本語の助詞(てにをは)が一番難しいです。」


  「小さい『っ』促音がありません。」


  「『が』『ざ』などの濁音もありません。」


  「形容詞の否定形も難しい。『忙しい』を『忙しいじゃありません』、『上手です』を『上手(じょうず)くないです』にしてしまいます。」


  「作るを『作って』、遊ぶを『遊んで』に変化させて使うのが難しい」

<引用終わり>


この夜間中学の文化祭、韓国から来た女性(名前から判断)の作文も幾つか貼ってあったのですが、中韓の違いがすぐにわかりました。

中国人にはしっかりとした「自我(コギト・エルゴ・スム)」がある。歴史とそれに裏打ちされた中国人の文化がある。

文化とはそれを言い表すための物の名前や単語ではない。その民族の着物や道具の名前を示す単語を並べ立てても、文化は表現できない。一つの言語の、あるいはその中の特定の範囲についての、語や慣用句を含む定型表現の総体である語彙、或いは文章に表現された精神こそが文化を感じさせるのです。中国人の作文にはそれがある。


  今回、外国人による日本語で書かれた文章を拝読させて戴くことで、各国人における精神文化の違いを学ばせて戴いたことは、わざわざ行った甲斐がありました。

一般に、韓国脳による各種創作物(新聞・雑誌・ネット上の記事・論評・ブログ、映画・歌謡・ダンス)というのは、世上にある単語や文章・文句・テレビCM・各種映像・音楽・考え方を拾ってきて、それらをつなぎ合わせて作文・作成する。

他人の創造したものを借りてきて「自分の考え」を表現しようとするのですが、その考えまでもが借り物だから、文章・映像・楽曲にまとまりがない、ベクトルがハッキリしない、精神が散っている(分裂している)という印象を受ける。

記事や論説・作文の場合、文章のうまい下手ではないのです。借り物の言葉や考え方をつなぎ合わせた記事や論説や作文だから、パンチがないというか、ハッキリとした主張が見えない、安っぽい宣伝文・広告のような軽い感じになってしまう。どっしり・ずっしりとした存在感がないのです。

高校時代の在日韓国人の作文がそうでしたが、最近になって、様々な韓国脳が書いた記事・文章読むにつけ、これはそのまま(在日)韓国脳の生き方なのか、と思うようになりました。(在日)韓国脳の書いた新聞や雑誌の記事(文章)というのは、題名ばかり立派で中身がそれについていっていない。羊頭狗肉なのです。

それを強烈に感じたのが、昨年2023年夏の甲子園で慶應義塾高校が優勝した時の、各種週刊誌、全国紙新聞の様々な論説・論評でした。

記事の内容が精神分裂的で論点が定まらない、中途半端な追求だから文章が緩慢になる。まるで各新聞や週刊誌の執筆者たちが申し合わせたかのようにして「慶應義塾高校が優勝したのが不愉快」という印象を受けたのは、私ばかりではないはずです。

夜間中学生(外国からの移民の方々)の作文であれば、当然日本語に不慣れであるということもあり、また作文自体が勉強・学習の一環として為されているわけですから、彼らが苦心して書かれた作文を論う・非難などできようもない。

しかし、日本で生まれて日本で小中高大と教育を受け、尚且つ、カネをもらって全国紙や週刊誌に書いている記事の場合、カネを払って購読する読者としては、記事の内容に充分突っ込んで学ばせてもらうべきと思います。

そこで、彼ら韓国脳の文章の内容とはそのまま彼らの精神状態や生き方を表しているのではないかと考えると、これは文化人類学的に興味ある話になる、ということなのです。

2024年12月23日

V.8.1

平栗雅人

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日本に帰化した中国人(のおばさまたち)で知る中国 V.8.1 @MasatoHiraguri

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