<詩>わたしたちの軌道
ありもと優
第1話
順風満帆な時は いいね
笑顔でシンプルに笑える
困ったり悩んだり
虚いだ感情が襲うときには
そっと
手のひらの厚みを
確かめながら
生きる
宿命のお品書きは
わたしたちを手こずらせる
ああ また来たか
ああ まだあるのか
わたしのいのちが泣いていた
あなたの視線がうつむいていた
壊れていくもの
直して進むもの
解放するもの
全部 こころの宝珠
ため息さえも
一筋の輝く道のり
運命の変わり目
しあわせな世界
やさしい世界
あたたかい世界
世界の端は踏み潰されない
誰も目にとめない場所に
至福の灯りが隠されている
わたしも
あなたも
その軌道のなかに確実にいる
自分自身まだ知らない
いまはまだ カケラだけ
一生という
幻のような生のなかで
しあわせをみつけるためには
つよくあれ
弱いときは
思いっきり
自分を抱きしめる
涙しても
自分の力無さを許すこと
四角い箱に閉じ込めた
わたしの心よ
あなたの祈りよ
迷わずに 飛びだせ!
やみくもに描くことに
抵抗力を使わず
想いのまま筆を握るなら
言葉の回り道のぶんだけ
楽しめる
誓いは
軌道修正されて
必ず一本道をゆくことになる
わたしがあなたを見るとき
あなたがわたしを見るとき
きっと同じような
きっと似たような
いのちの感覚が
星の瞬きとなるだろう
わたしたちの星粒
お隣同士 並んでいく
月の隙間を追い越して
太陽の明るさを眺めて
そして
時々は
静寂を味方にして
ただ離れてゆく
青空の広がりの日
ちいさな雨の音の時
冷たい蒸気が漂う夜
夕日の反射する穏やかな川面
幾億星の夢
見過ごすことなく
振り切ることなく
いま先人たちの星々は
わたしたちの軌道は
ピッタリ重なりゆく
<詩>わたしたちの軌道 ありもと優 @sekai279
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