第36話:ペパーミント・ブルーに恋して。
人を振り回した挙句、姫は暴力的、猟奇的、暴言的、ゴスロリ女に戻った。
完全、リセットされたのだ。
まあある意味、俺の理想に戻ったってことか。
普通ならそんな女、ウザいって思うよな・・・でも俺はそういう姫だから
こそ癒されるんだ・・・きっと俺も変わった男なんだ。
朝、二階からパンツ一丁で、おっぱいプリプリさせながら降りてくる姫。
それを見てなんとなく安心する俺。
キッチンテーブルにつく時、俺の横を通って行きながら俺の頭をパシって
ドツいて行く。
で言うんだ・・・チューしてって。
で、チューしてやると「おっぱい舐める〜」って言う。
それがないと1日がはじまらない。
「お〜、いつもと変わらない日常がここに戻って来てるじゃんかよ」
と、そう言えば・・・最近、朝大学へは姫と一緒に登校してるけど、
姫とちゃんとデートとかしてなかったな。
姫が変貌ばかりするからだよ・・・。
姫を連れてどこかへ行くか・・・遠くへでも。
季節も6月だし・・・。
どうせ行くなら解放的な場所がいいな・・・。
そう思って 善は急げ、思い立ったが吉日・・・俺は姫と水着を買いに行ってから
彼女を連れて沖縄へ行った。
高級リゾートホテルには泊まれないけど、海が見えたらいいと思って
海沿いの民宿を予約した。
俺たちを乗せた飛行機が那覇空港に到着してタクシーに乗って15分くらいか・・・
さとうきび畑を抜けると、そこに大きくはないけど感じの良さそうな民宿があった。
「姫・・・あそこに泊まるからな・・・」
「うん・・・いっぱいエッチしようね」
「それしか頭にないのかよ・・・ほら見ろよ綺麗だろ、海・・・」
「美を愛でろよ・・・」
民宿に到着するやいなや姫は、水着も来ないで裸で宿の前に見える海にかけて
いった・・・浮き袋をかかえて・・・。
(恥ずかしいって感覚、皆無だな・・・)
到着したばっかで俺は、もうちょっとゆっくりしたかったんだけど、しかたない
ので姫の水着を持って俺も、彼女のあとを追った。
姫は、泳げない・・・カナズチなんだ。
でもカナズチは木の部分がついてるからまだいいけど、姫はどっちかって言うと
文鎮だな・・・波打ち際でパチャパチャはしゃぐだけ。
南の海は別格・・・白い砂浜、透き通った海、青い空。
解放的だ〜って思った。
姫を連れてきてよかった。
こんな素敵な場所、絶対彼女と来なきゃだよな。
でも、なんとなくだけど、この景色を見てると高揚した気分になるな・・・。
俺みたいな男でも、ロマッッチックな気分にさせてしまう。
姫にプロボーズしてしまいそうになる。
でも、それは一応、俺の親父に先に報告した後にしよう。
他人とは言え姫とは表面上は兄妹。
まあ、ダメだって言われても親父を説得する自信はあるけどね。
つうか・・・とっくの昔に姫とエッチしちゃってるんだけど・・・。
だから意味のない兄妹関係。
今夜も姫は俺に迫ってくるんだろうな、俺はこの日を狙って沖縄に
来たわけじゃなかったのに、たまたま気がついたら今夜が満月だったんだ。
まあ、それはその時のこと・・・。
「姫・・・めっちゃ綺麗な海だな・・・」
「ペパーミント・ブルーって言うんだよ」
「そうだね、私、この海に恋しちゃった、ツッキー・・・」
「綺麗だから飲めそうだよな」
「ツッキー・・・試しに飲んでみ?」
つづく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます