僕のネコ 僕のご主人

@ramia294

 

 君は、

 僕のネコ

 甘える事が上手く出来ない


 飼い主のせいか?

 育て方のせいか?


 それでも、僕に不器用に甘える

 変な声で呼びかける


 仕事に行くな

 買い物に行くな


 ひとりは嫌ニャ!


 僕にスリスリと身体を擦り付け

 背中に乗り

 行くなと、邪魔をする


 そのコバルトブルーの目

 まん丸にして

 ドアの前、正座をして

 見つめる


 オヤツをくれと鳴く


 とても


 とても


 とても


 可愛い

 元気いっぱいの僕のネコ

 この時が永遠にと思う


 しかし、

 君もいつか僕を置いて、逝くのだろう

 虹の橋を渡る時が来るのだろう


 それは、僕よりもきっと早く

 それは、僕よりもひと足先に逝くだろう


 その時までに

 僕は君に


 お腹いっぱいゴハンを与え続ける事が出来ているだろか?


 オヤツを貰って嬉しいと、喜ぶ姿を見続け事が、出来ているだろうか?


 君から、ゴロゴロと満足そうに鳴く声を聞く事が出来るだろうか?



 君の時間に、僕は幸せを積み上げる事が出来ているだろうか?


 せめて


 僕を置き去りにして急ぐ、君の時計を遅らせる事が出来たなら。

 僕の持つ残り時間を君と分け合う事が出来たなら。


 気高い表情の君。

 愛に満ち溢れる日々



 


 

 僕はネコ

 ご主人のネコ


 ご主人は優しい


 オヤツをくれる

 ゴハンをくれる

 遊んでくれる


 そして、優しく

 撫でてくれる


 嬉しそうに、僕を見つめてくれる視線で

 僕の毛皮は温かくなる


 それでも時々

 ご主人は

 不安そうな顔をする

 悲しみの予感が伝わってくる


 虹の橋で

 僕とご主人がはぐれてしまう事を怖れている

 

 大丈夫だよ

 僕は何処にも行かない


 だって僕は、あなたの猫

 ご主人の笑顔のためだけに生きている


 そしてご主人は


 僕の


 オヤツ係

 食事係

 そして、

 ナデナデ係も


 

 僕が最もそばにいてほしいご主人

 虹の橋の袂、

 僕は何時まで待っているよ。


 だから、

 急がないで。


 僕が待っているからと、

 急がないで。


 その間に、


 一緒に、

 僕たちで一緒に、虹の橋を渡る仲間を

 増やしてよ。


 もちろん僕は、ご主人の肩の上、

 特等席。

 いつもの様に、ホッペにスリスリだよ


 でも、あまり待たせると、

 

 さみしくて、

 ちょっと泣いちゃうかも、


 しれません。


        (=^・^=)ニヤー

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