第16話
夏休み終わって、学校が始まった。夏休みも結構学校行ってたけど…。高原くんとクレアさんが登校していたのだが、普通に話していた。なんてこった。普通だ。
「高原くん、クレアさん、おはよう!久しぶりだね」
「おはよう!足助くん。私、ジャムちゃんと遊園地に行ったの」
「え?」
なぜだ。あなたは高原くん好きだったでしょ?その彼女ですよ?
「えっ高原くんも行った?」
「いや」
「そ、そうかぁ」
「私、東京でたくさん遊んでもらったの!仕事も一緒にしたり!たくさん仕事したから学校あんまり休まなくていいの」
「へぇ、それで夏休みは見なかったのかぁ」
「ジャムちゃんはね、宿題ちゃんとしてたよ?足助くんは知らなかったの?」
「え、えーっと」
適当情報ちゃんと覚えてるのか。さすがです。
「足助くんは夏休み何してたの?艶耀くんしか見なかったけど?」
「バイトと、学校。高原くんもだよね?」
「うん」
「え?どうして遊ばないの?」
クレアさんはアクティブである。まぁ、遊びに行ったけど、近場だし。高原くんはきっとどこも行ってないだろうし、黙っておこう。
「あ、愧島さん!夏休みはお仕事?」
「ちょ、ちょっと、何を言ってるの?」
クレアさんのせいで愧島さんに睨まれた。いや、俺は愧島さんがグラビアの仕事してるの言ってないけど…。
「この話しちゃだめ?」
「雨飾さん、静かにしてもらえるかな?」
愧島さんは怒ったんだろう。ジャムさんが流したネタを。無邪気なクレアさんだな。
「愧島さん…宿題した?」
「え、私ちょっと忙しくって、まだ…」
「高原くんは?」
「終わったけど」
「私も終わってるよ?愧島さん、これ見る?」
「え、で、でも…」
あー、宿題。俺も見せてほしい。全然やってないし。
「いいよ?はい」
「あ、ありがとう。わ、ちゃんと全部やってる…」
「私、勉強得意なの」
すげーやクレアさん。振られてよかったということだなあ。そういうことにしよう。
学校のあとはバイトへ。夏休み終わったし、急に暇だ。もうすぐ、仕事が終わりそうなとき、いるかさんがやって来た。
「これ、新しい商品?」
「あー、またプリンか」
「ちょっとおいしそー。買ってく!」
「毎度あり」
「優は?なんか食べたい?」
「うーん、ケーキ?」
「じゃあ、チョコ?」
「それでいい」
「じゃ、冷蔵庫いれててあげる。いつ上がり?」
「10時」
「じゃああと…3分。この後あこと交代?」
「うん。あの人遅刻野郎だから、ちゃんと来るかどうか…」
「そーねー。あこったらもう」
「だめだめ店長」
「私もだめだめ店長。わがまましほうだいよ」
「でも、ここより売れてるよね絶対。この差はなんだろうね」
「私のかわいさかしら?」
「一理ある」
「まぁ、真面目さん。あこに言ったら怒るぞ~」
「言わないし。めんどくさいし」
「よーー!いるか!待った?」
店長御到着。また変なTシャツだし。道って書いてある。
「待ちましたよ。ったく、時間守って下さいよ」
「ギリじゃーん!しかもー足助くんに言ってないし。いるか何買った?」
「デザート!このプリンはあこの趣味?」
「じゃ、お疲れ様でした~」
「お、足助くんお疲れ。…そうそう、あこの趣味!いるかも味見するということだな~」
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