第13話
夏休みに入ったが、期末テストで赤点が多かったために毎日ではないが、学校に行かないといけなかった。高原くんと、愧島さんも一緒だったので、一安心。しかし、クレアさんはいない…。そうか、テスト受けてないのか。そして、その後はバイト三昧。
艶耀はというと、遊びほうけている。なぜか、友達と遊んでいるらしい。そして、驚いたことにクレアさんの部屋に行ったりもしてるとか…なんてことだ。そうやって、夏休みをなんとなく過ごしていた。デートは、夏休み最終日になってしまった。
前日もいつものように過ごし、当日もいつも通りだし、ドキドキは全くない。仕事の合間という、適当感。うーん?想像してたのと違う。待ち合わせはデパートの前。同時に到着した。待った?全然?とかない。
「じゃ、いくよ!」
「おー。今日ズボン短くない?」
いるかさんと会うときは、いつも仕事終わりだと思われ、黒いズボンと白シャツというイメージだった。今日はデニムでひざよりやや下の丈。
「そーよ。海入るし。足だけね」
「ふーん。俺は泳げないし入らないけど」
「へーカナヅチなんだ」
「そうです」
くだらない会話をしながら、歩いて海まで行く。
「一緒に出かけるの初だね。店でしか会ってないしー」
「そうだね」
「私といて楽しい?」
「うん。普通」
「普通かぁ。私は楽しいよ?」
「そう?」
「うん」
いるかさんは、いつもより楽しそうだ。歩いてるだけなのに。いつも店の閉塞感で疲れてんのか?
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