足助優の日々

第10話

「あ、雨飾さん！おはよう！」

「おはよう！足助くん」

ここ最近は学校でもよく話してくれるようになった。そうすると、

「なんか、最近足助がクレアちゃんに話しかけてるよね？」

「きもっ、何考えてんだか」

と、ひそひそと話されるわけで。しかーし！そんなのどうでもいい。なぜなら彼女は部屋に来てくれてるからだ。どーだ、羨ましいだろー！

「今日は高原くんはバイトかな？」

「さぁ、知らないけど」

「そう…」

高原くんのこと聞かれても困る。さて、彼女にいつ告白しようかな。思いを伝えたほうが、手っ取り早く自分の話ができるかも？

いつする？…今日しよう。

「雨飾さん、昼は一緒に食べない？屋上で。話したいことがあって」

「いいけど？」

昼食時、屋上へ2人で行く。クラスの人にキモがられたが、雨飾さんが2人で話したいみたいだからと言ってくれた。あぁ、女神である。

あっという間に昼休みに。

「それで、話って？」

「えーっと、雨飾さん」

「クレアでいいよ？」

「く…クレアさん、あの…実は前から君のことが好きで…」

「えー、ごめんなさい」

「だ、だよねー？高原くんだもんね？」

「え！なんで？わかったの？」

そんなのクラスの人でもわかることだよ。

「なんとなく？」

「どうしたら、いいと思う？」

え…今、告白したんだけど。で、なぜそんな話をしないといけないんだ？

「ねぇ、どうしたらいい？」

「そ、そうだなぁ。ジャムさんがいるからなぁ。気持ち変えるのは難しいんじゃないかな？」

「無理？」

「え、うーん？どうだろう？」

「大丈夫かな？」

「う、うん？」

「本当？」

「え、はい？」

「私、頑張る！どうもありがとう！」

クレアさんは颯爽と去っていった。俺の気持ちはどうなるんでしょう？クレアさんの相談に乗ってしまったような謎な感じになってしまったのだが。告白した中でも、ここまであっさり振られることはなかったかもしれないなぁ…。あ、今日は高原くん来てないんだった。相談することもできないとか…あーあ。