幸福
そこは暗い影に覆われていて
いつも冷たいか風が吹いている
誰も知らない土地だが
そこに住むのは簡単だ
恐れることの無い意思
優しさを忘れない心
美しいことを見つけることのできる知恵
そうしたものがあればいい
わざわざそんなところに住む気はないと
いうならそれでもいいのだ
しかし
そういう奴はもっと辛いところで生きていくしかないだろう
馬鹿だから気がつかないだけだ
暖かい日差しの中で
裏切られ
美味しいものを食いながら
孤独だ
誰にも感謝ができず
豚に真珠のようにわからず
ただ無為に暮らす
気がついてみれば
周りにいるのは人の影ばかり
それでも文句を言わないのならいいがきっと無理だろう
だから末路は決まっている
柔らかいベッドの上で
誰にも思い出を残さずに屍になり
立派な墓石の下で眠ればいい
それも無駄使いみたいなものだが
言っておくが幸福は
そこがどこでも得られるものだ
足元に落ちているゴミを
始末するだけでいい。
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