赤い道

赤い道はそこにある

どっちにしても行き場は無いのだ

それを

知っているならこの話に乗ったほうがいい


こわごわそこにいて

ただ優しいことやうまいことを言う連中に

いい顔をしても仕方ないだろう

そんなことはもうやめて

その道を歩いていった方がよくないか


天使の姿を見たいくせに

その財布の紐を締めて

地獄へ行こうとしていることに

気がつかない

人間なんてものはそんなものだ


御託はいい

どうするのかを聞きたいだけだ

悪い話だとは思わないが

乗らないのなら

さっさとカタをつけるだけだ

その時になってから、待ってくれは無いぞ。


赤い道を歩いていけ

後ろを向いても裸の王様たちが

木の葉のお札をちらつかせるだけだ

悪いことは言わない

おれが悪魔だとしても

お前の命を取るだけじゃないか


これは賭けだ

誰に聞いても何もわからない

未来と言うものはそういうものだ

誰も約束できないし

したところでだまされるのがオチというものだ。

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