茨の茂る野原で
茨の茂る野原で
甘い旋律を聴いた
肌を刺す棘の痛みも忘れるほどの
目を覚ますと
ベッドの上だ
いつものように眠い目をこすり
シャツに腕を通す
どこに行くのか決まっていて
それを滞りなくすごす日々
振り捨てて惜しいものが
そこにあるわけでもないのに
もしも
命が惜しいかと尋ねられても
なんと言えばいいかわからない
明日がこの手にあるならまだしも
時間を恨むくらいなら
明日を捨てた自分を恨め
そういうものだ
たとえ
そこが茨の野原でも
失われて困る世界がそこにあるなら
ハッキリとしているのは
約束の地などないと言うことだ
そんなものは魂でも手放さない限り手には入らない
闘いは自分の荒野で毎日繰り広げられている
それを何の気なしにやっているだけだ
面倒なことは考えずにいる間に
命を落とす
運命なんていっているが
そんなものはタダの言い訳だ。
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