第1章 いきなり脱落者現る!?

第4話 19:00 【逃走開始】

「ハンター放出まで、一分前。ハンター放出まで、一分前。ハンター放出まで、一分を切りました。

 五十九、五十八……」


 テツたちはその声を聞いて一目散にかけだした。


【さて、走り出した逃走者たち。逃走成功なるか。】


 逃走時間は百二十分。逃走成功すると、七十二万円を獲得できる。

 ハンターから一番近いプレイヤーは、ヒトだった。ヒトは第3駐車場の近くのトイレを歩きながら、「もしもの時、賞金は小道具代に当てたい」といった。

 公園の近くに体育館がある。体育館も使用可能となっていた。


「0——。ハンターが放出されました!」


 広い公園で、公衆電話が6もある。アラバキ社は電話とは違う、オリジナル自主ボックスを2設置した。合計八の自首ボックスが公園内にある。

 アラバキ社の自主ボックスとは、ボタンを押して、自首する逃走者を選ぶ、以上だ。所要時間20秒。

 

 ヒトが合流したのはテツだった。2人はこのことについて会議した。「——対して、公衆電話は、電話中に確保される危険もある。見つけられたら一刻も早く自首したいものだ」

 

 この2人は足がとてつもなく遅かった。だから目標は自首である。それぞれ、目標金額は違ったが。


 ハンターが動いて1分が経過。賞金六千円。果たして、逃げ切るものは、現れるのか?

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