リトルドリームジャーニー
桜无庵紗樹
第0話 エピローグ後のプロローグ
朝焼けの光が目に刺さる。朝焼けの色はとても好きだ。夕焼けの色と似ていて、なんでかはわからないが「今日はもう終わり!」と言われている気になる。
でも、朝焼けの日は雨が降るというのが苦手だ。雨が降るとき空気が押し固められてなんだか嫌だ。
だから、朝焼けは五割くらい好きだ。
だから、あの人が好きだ。
家につく。時計は午前6時より少し前だ。今日…いや、昨日か。まあ、いいか。ちょっと前、と言っても3時間くらい前。どんなものよりも大切な事があった。それが終わったのだ。
急に話が変わるが、キリスト教の神様は隣人を愛せと言ったらしいが、それは互いに想うことで初めて成立する。…というのが僕の持論だ。
僕達は今まで互いに想う、どころか何も知っていなかった。知ろうとしなかった。それが、やっと終わった。つまり、やっと始まったのだ。あの愛しくも、後悔だらけで、知らないことだらけの偶像理想を詰め込んだ場所で。僕達が出会った場所でやっと始まったのだ。
まあ、今日はもう寝よう。幸い今週の週末は三連休で、今日は土曜日だ。あとは、ゆっくりしたいものだ。たぶん、いや。絶対これからは忙しくなる。
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