試験準備 2

 月のない夜を夏の夜風が渡っていく。


 森の中、ティグラとコーチのカブト女が相対して立っている。


 日時も内容もはっきりしたし、いろいろとライルの情報も入り、毎夜振っている長柄刀の扱いにもそろそろ慣れはじめた。本番へ向けて作戦を考える時だ。


「人には癖というものがある。百の技を知っていても、実戦でその全てを同じように使う者はいない。慣れている動き、慣れている技、そういったものを使いがちだ。特に、考える時間のないときには。その癖がわかればつけいる隙もあるはずだが、今のところ思考の余裕を奪うほどライル・ウォーカーを追い詰めた者はいないようだ」


「〈快眠〉をよく使ってるみたいですけど」

「それは癖というより……少し前に〈滄海〉の魔法を練習しているという話があったな。その一環で、意識して使用しているのでは? つまり明日にでも別の魔法に切り替える可能性がある」


 ティグラは少し考えたが、


「いや、あいつは〈快眠〉を使い続けると思います。多分……そんな気がします」

「気がする、で方針を決めるのは危ういぞ」

「使うかもしれない、使わないかもしれない、で両方を対策するような余裕はないでしょう。なら〈快眠〉を使うほうに一点賭けします」


(〈快眠〉以外の魔法といっても、あいつの場合どんな属性でも使えるから幅広すぎて対策のしようがないしな)


「外れたら?」

「終わりです。けど、そのぶん使ったときの勝率を高めましょう。おれの予想だから、外してもおれのせいです。対策は、あいつが〈快眠〉を狙ってくる前提で立てましょう」

「なるほど、たしかにそのくらいしないと彼には届かないか……でも、危ういな」


 カブト女のほうが、ティグラの大胆さに気後れしているようだった。


 もうひとつ、聞いておかなければいけないことがある。


「剣で戦ってる間に魔力を煉化することって可能なんですか?」


 カブト女は手をあごに当てて考えた(カブトのあごに)。


「不可能ではないだろう。相手と実力差があって、戦いながら魔力煉化をするだけの余裕があるということだ」


 つまりほとんど意識を割かなくても相手と剣でやりあうほどの実力がライルにはある。


「さらに、もし相手の攻撃が思ったより鋭くて剣のほうに意識を割かなければならなくなったとする。そのときは煉化が途中で途切れてしまう。が、彼はやり直せるだけの魔力容量を持っている」


 煉化の途中で集中が途切れた場合は、それまでに煉化した魔力が無駄になってしまう。魔力容量が少ない者にとってはかなりの痛手となるわけで、そのため戦いながら魔力煉化するリスクが高い。やろうとしないのも当然だ。


 が、ティグラの約一〇〇倍も容量があるライルなら、二回や三回失敗してもどうということはないのだ。


「そりゃずるいって言いたくなるのもわかるな」


「まず〈快眠〉を使わせないか、あるいは使わせたうえでなんとか耐える算段を考えるかだが……」


 二人の作戦会議は続く。


   ◇◇◇


 朝のランニング、午前の授業、午後の自習、夜の訓練。

 毎日毎日繰り返して、試験まで残り十日となった。


   ◇◇◇


 授業中、教室の中には緊張感が漂っていた。


 ダウナーなミジィ教官、フレンドリーなわりに聞かないと教えてくれないキャニンベル教官に比べて、学問を担当しているシラマ・ツーブリッジ教官はいつも誰にでも(ライルにも)厳しく、容赦がない。生徒たちにもっとも恐れられている教官であった。


 その厳しい教官の授業のさなか、いびきの音が響いたのだ。


 教官の眉が険しく上がる。空気が張り詰める。


 いびきの音の主は、教室の最後方、右端の席にいた。ティグラその人だ。


 教官は無言でそこまで歩いていき、容赦ない拳骨を居眠りの頭部に落とした。飛び起きたティグラを一睨みして、


「あとで教官室に来い」


 低い声で言った。


「居眠りはないわ……」


 昼食中、呆れた口調でルイトンがティグラを突いた。


 昼食は、寮に戻って食べてもいいし、朝に寮の食堂でランチボックスを作ってもらってもいい。さらには、本校舎にカフェテリアがあるのでそこで食べてもいいことになっている。


 今日のティグラたちは、校庭の草原でランチボックスを広げている。


 ランチボックスといっても、残り物をパンで挟んだ簡単なものだ。だから利用者数はあまり多くない。一、二年生は大体寮に戻り、カフェテリアは上級生が利用することが多い。


 ティグラもいつもは寮だ。今日はたまたま、目先を変えるのもいいだろうと思っただけだった。


 ルイトンの指摘を受けて、ティグラはパンを手に取りながら、乾いた笑いを浮かべた。


「いや、はは」


 むろん眠るつもりがあったわけではないが、気がついたら机に吸い込まれるように意識を失っていたのだ。

 連夜の特訓で思ったより疲れが溜まっているらしい。


「ぼくもひやっとしたよ」

「おれはまだひやっとしてる。昼食ったら教官室に行かなきゃいけないしな」


 何を言われるのか、どんな罰を食らうのか、ティグラは恐々としている。シラマ教官は怖い。老人なのに歴戦の猛者みたいな迫力がある。


 正直行きたくないが、行かなかったら後が怖い。


「おかげで眠気だけは吹っ飛んだけど」


 最後の一口を放り込んで、ティグラは立ち上がった。


「怒られに行ってくる」

「おう、行け行け」

「泣かないようにね」


 二人はゴロ寝しながらティグラに手を振ってみせた。


   ◇◇◇


 カノは図書館に来ていた。


 彼女だけが、ティグラの居眠りの理由を理解している。


(頑張りすぎなくらい頑張ってるもんね)


 そんなティグラの助けになろうと、カノは図書館に本を探しに来たのだ。武器を使った戦い方を解説した本だ。キャニンベル教官がカバーできない武器を使おうという生徒が参照できるように、そういった解説書も揃えられている。


 長柄刀の本もあるはずだ。


(剣術関係の棚はどこかな)


 カノはなるべく早く本を探し、なるべく本を読み込んで、ティグラの役に立ちそうな技術を見つけようと、珍しく勇み立っていた。


 そのせいか、カノは本棚を見ながら横に歩いていたので、その先にいた人とぶつかってしまった。悪いことに相手もこちらへ向かってきていたので、思ったよりも強い衝撃だった。


 カノは転ばずにすんだが、相手が尻餅をついてしまった。


「あ……」


 カノは身をすくませた。一気に血の気が引く。人に慣れていれば謝りもできただろうが、今の彼女にはそんなこともできなかった。


 相手の連れの女子生徒たちが騒然となっている。みんな知らない顔だ。きっと上級生に違いない。物腰からして貴族たちだ。しかもぶつかった相手がグループの中心人物らしい。


「サイリーさま、ご無事?」「手をお取りになって」「ええ、ありがとう」


 立ち上がった。怪我などはないようすだ。


「ちょっと、あなた」


 グループの一人がカノに険しい声を投げつけた。


「黙っていることはないでしょう」


 ただでさえ怯えているのに、そんなことを言われたカノは、まるで喉が貼りついたみたいになってしまって、よけいに声が出ない。身を縮こまらせて、何度も頭を下げた。


 上級生の女子に半包囲された状況になってしまっている。


「護国の初年生でしょう?」「平民は礼儀作法も習ってないの?」「それとも習ったはしから忘れてしまうのかしら」


「うう……」


 カノの口から出たのは弱々しい唸り声くらいだ。


「皆さま、お待ちを」


 当の倒された女子が周囲を制した。


「そんなにいっぺんに言わなくても大丈夫。かわいそうに、怯えてしまっているわ。ねえ、あなた」


 優しそうな微笑みを湛えたまま、


「ここに這いつくばって頭を下げれば、それで何もかも丸く収まると思うの」


(……えっ?)


 思わず彼女の顔を見返してしまった。


「聞こえたでしょう?」


 床を指差し、相変わらず相手は微笑んでいる。それを優しそうだと思ったのは、とんだ間違いだったということにカノは気づいた。


(それはちょっとひどいんじゃ……でも、謝れなかったのは確かだし、やったほうがいいのかな。やれば穏便に終わるし、相手は貴族だし……)


 色んなことが頭の中でぐるぐる回って、目の前の人たちの視線も圧力になって、カノはひざまずくために膝を折ろうとした。


「あー、すいません」


 そこへ割って入った声。カノには聞き慣れたものだった。


 ティグラだ。


「誰かしら?」「割って入ってくるなんて」


 非好意的な上級生女子たちの眼差しをまるでないもののように、ティグラはグループのリーダーに話しかけた。


「そこの棚にある本が見たいんで……」


 彼は一切カノを見ることがない。その様子で女子たちは、単に鈍感な男が空気に気づかず紛れ込んできただけだ、と理解したらしい。いささか毒気を抜かれたような表情で場所を空ける。そのうち一人がティグラに問いを発した。


「本当にこの棚の本なの?」

「そうです」

「ほんとに? ……絵本よ?」


 一瞬ティグラの動きが止まったが、


「…………はい。絵本いいですよね」

「じゃあ、さっさと持っていってくださらない」


 女子生徒は冷淡に命令した。


 予期せぬ闖入者への興味も失せて、上級生女子らはまたカノへと目を向けようとしていた。


「ええと、どこかな」

「きゃっ!」「ちょっと」


 ティグラはこっちかな、こっちかな? などと呟きつつ、動き回って本を探している。わざとグループをかき回すように棚の前を行ったり来たりしている。


 一瞬だけ彼の目がカノを見た。


(行け)


 と言っているようだった。


 やっぱりだ。カノを助けるために入ってきたのだ。それを理解した途端、カノの目が潤んだ。


 上級生グループはティグラに文句を言っていてカノのほうを見ていない。その隙に、カノはその場から離れることができた。


(ありがとう)


 声に出さずに、カノは頭の中で呟いた。


   ◇◇◇


 森のいつものところにティグラがやってきた。カノは彼の姿を見たとたん、思わず駆け寄った。夕食のとき、食堂に彼の姿が見えなかったので、あのあと上級生たちに何かされたのではないかと気が気でなかったのだ。


「あれから、大丈夫だった!?」


 ティグラは面食らった様子だった。


「あれから……?」


(し、しまった)


「え、ええと」

「ああ、誰かから聞いたんですか。ちょっと怒られたけど、授業の内容をまとめたレポートを提出すればいいことになりました」


 どうやらティグラはシラマ教官に叱られて教官室に呼び出された件のことだと思っているらしい。


「あの、そのあと図書館で、上級生と揉めた……とか聞いたけれど」


 ティグラは頭を掻いた。


「ああ、ちょっと本を取ろうとしたらぶつかっちゃっただけです。何もなかったですよ」


 興味もなさそうにそう言っただけだった。カノのことは色にも出さない。本当にその後何もなかったのだろうか?


 突っ込んで聞くのもおかしいし、カノは沈黙した。


 カブトの中にカノの感情が渦巻く。


 今、ティグラは嘘を吐いた。


 でもそれはカノの嘘とは違っている。カノの嘘は自分を守るためだ。ミリュエール先輩じゃないとわかったら冷たくされるかもしれないとか、そういう臆病さから出たものである。ずるい嘘だ。


 カノはぎゅっと両手を握った。


(もう、これ以上……)


 これ以上ごまかしていていいのだろうか?


 カノが彼の役に立とうとしているのは、嘘の罪悪感をごまかすための代償ではないのか?


 このままずるずる続けていいのか?

 本当に?

 いい加減に、もう終わりにするときでは?


 このままでは、助けてもらったお礼すら言えないというのに!


 いよいよ決断の一歩を踏み出す時が来たように、カノには感じられた。


 うつむいていた顔を空へ向けて、深呼吸して、ティグラに向ける。

 緊張で揺れていた肩がぴたりと止まった。


「え、どうかしました?」


 大きく息を吸って――


「ごめんなさい」


 カノは深々と頭を下げた。


 ティグラはきょとんとしている。いきなり謝られてわけがわからないのだ。


「何が?」

「わたし、実は……!」


 かすかに震える両手をカブトにかけた。


 脱ぐ――。


 そのとき、学校へ続く方向から物音が聞こえてきた。話し声らしい。しゃべっているのは二人。足音、葉擦れの音もする。誰か、少なくとも二人がこちらへ向かってきているのだ。


 やがて声が聞き取れるようになる。


「……本当にこっちにティグラがいるのかい?」

「踏み跡が道になってるだろ。誰かが通ってるのは確かだ」


 ティグラの友人、ロブとルイトンの声であった。

 カノの顔から血の気が引く。他の人からは見えないが。うろたえて両手をさまよわせる。脱ぎかけていたカブトが元に戻る。


 ティグラに視線を走らせると、彼も口をぽかんと開けている。予期していなかったようだ。ティグラが勝手に呼んだという可能性をちらりと考えた自分を恥じる。


(どうしよう、このままじゃ……)


 カノはせめてもと、近くの木のうしろに隠れた。ただ、その木は若く痩せていて、とても人一人隠せる大きさではない。


「おっ、いたいた。おいティグラ……」


 片手を挙げたルイトンが、カノの存在に気づいて動きを止めた。彼女を認めたルイトンの視線が驚きのものに変わる。


 後から思えば、それは単にカブトをかぶった人間がこんなところにいる、ということに単純にびっくりしただけのことだろう。だがこのときのカノは、


(正体がバレてる!)


 と思った。二人だけの時に、自分からティグラに告白するのとは意味が違う。


「ひっ……!」


 恐慌を来したカノは駆け出し、ルイトンとロブを突き飛ばすようにして、そのまま逃げ去った。


   ◇◇◇


「誰だい、今のは? ぼくとぶつかりそうになった……」


 危うくバランスを崩しかけたロブがぼやく。月光のない夜、突然のことでもあり、彼は相手の顔をよく認識できていなかった。


「女だったな。女だろ? なんか変なのかぶってたけど。誰だ、誰なんだ」


 ルイトンがティグラに詰め寄る。


「おれはてっきりおまえがここでライル対策の特訓でもしてるのかと思ってたけど、女と会ってたとはな」


 ティグラは走り去ったカブト女のほうを気にしながら、


「おまえら、なんでここがわかった?」

「居眠りなんかするからよ、選抜試験に向けてなんかやってんだろって」

「部屋でトレーニングしてるのかと思ってたけど、いなかったからね」

「探してみたら見つけた。それより、あの女は誰だよ」


 本気ではないだろうが、やっかんでいるような口調でルイトンがまた問う。


「いや、おれも……」


(ここでの練習は秘密だから)という彼女の言葉が脳裏に蘇る。


「……よく知らない人だ」

「ここで会ってたんじゃないのか」

「いや?」

「……なら、ティグラを隠れて見てたってことか?」

「それより、きみはなんでこんなところで特訓してるのさ」


 ロブが気味悪そうに周囲の森を見回す。都会暮らしのロブにとっては不気味そのものの場所であろう。


「そりゃおまえ、秘密特訓だろ。どうだ、おれらも力になるぜ」

「ぼくも数に入ってる?」

「そりゃそうだろ」


 そう言うロブの首根っこを掴むようにしてルイトンはぐいぐい来る。


「それは助かる……けど」


 ティグラはコーチのカブト女のことを思う。勝手に人を増やしていいものか、どうか。さっきの様子を見る限り、本当に他の生徒には知られたくないみたいだった。


「おれだけでやってみる」


 まずはカブト女に、ルイトンとロブも一緒に入れていいのか聞くのが筋というものだろう。そう思ってひとまず断った。


「ふうん」


 ルイトンは、何かを見定めるようにティグラを凝視していたが、やがて見切りをつけたように、ふん、と息を吐いた。


 しらけたような顔で、


「じゃ、そうしな。帰ろうぜロブ」

「そうだね」


 ロブも冷淡に言って、そのまま二人は帰っていった。

 後にはティグラ一人が残された。


   ◇◇◇


 ――この夜以降、カブト女は森に姿を現さなくなった。

 理由はティグラにはわからない。


(あいつらが来たから、秘密を漏らしたと思って怒ったのか?)


 とも考えてみたが、そんなようすではなかった気もする。


 そういえばその直前に「ごめんなさい」と言っていた。あれはどういう意味だったのだろうか。


(ひょっとして)


 ティグラは閃いた。


 コーチ……ミリュエール先輩も選抜試験に参加するつもりなんじゃないか? それで、自分の調整に集中したいから、もうコーチが出来なくてごめんなさい、ということでは?


(きっとそうだ)


 先輩も二年だし、早く大学院に行きたいだろう。普段は学年が違うから手合わせできない転生者とも戦える機会だし。


 なるほどそうに違いない。ティグラは一人で納得した。


(作戦は二人で煮詰めたし、あとはおれだけでやれ、ということだな!)


 ティグラは長柄刀を握り直した。


 ライルを相手にするには、まず正々堂々と正面から立ち向かう、という考えを捨てるところからはじめろ、とコーチは言っていた。相手の充実したところへ攻撃を加えるのは、戦いではない。ただの練習か、さもなければ馴れ合いだ。


 それはティグラも同感だった。剣技の授業で、相手と正面から組み討ちをするのは、それが練習だからだ。


 あらゆる小細工を使ってでも、ライルの不意を打つ必要がある。それは、ティグラが得意とするような、森に潜むようなやり方もあるし、他にも様々ある。


 今ティグラがやっているのは長柄刀での突きの練習だ。通常の長さの剣と見せかけておいて、まっすぐ突く。思ったより伸びるので、これも不意を打つということの一つだ。


 それから、〈快眠〉対策も用意した。できればライルが魔法を使う前に倒せればいいのだが、そううまくはいかない可能性も高い。だから〈快眠〉をどうにかする必要がある。ティグラの予測通り、本当にライルが〈快眠〉に固執していたらの話だが。


 一通り体を動かし終わって、休憩だ。息を整える。


(あと問題は……あいつらだ)


 ティグラの脳裏に友人の顔が浮かぶ。ルイトンと、ロブ。


 午後の自習のときはどこかへ行ってしまい、一緒に勉強することがなくなっていた。食堂での食事も、一緒に取らないことが増えている。今日の夕食もティグラは一人だった。


(怒らせたか?)


 協力を頼んでおいて、向こうから手伝おうと言ったのを断ったから。そんなやつらとは思ってなかったが、それとも他に、怒らせるようなことをしただろうか? 礼儀とか、人間関係のこととかにはあまり精通しているとは言いがたいティグラのこと、絶対に変なことをしていないとも言い切れなかった。


 謝ったり、原因を聞いてみたこともあったが、曖昧にごまかされた。

 だからモヤモヤしているし、このまま疎遠になったりするのはいやだ。


 ティグラはそんな感情を振り払うように、長柄刀での練習を再開した。

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