第34話 爆発フィーバーモードで草


「あなたたち聖女隊は後方で鎧を回復させることに専念して下さい。後方でも戦場では安全を確保されているとは限らないので決して気を抜かないように」


 いつものメンツが全員揃うとモンローはそう言い渡してきた。

 役割としては後方支援と言ったところか。

 まあ鎧を回復させられるのはデカいからな。

 モンローの人柄的にもしかしたらここで危険に晒さないために予備軍として待機とかもあるかと思ったが流石に遊ばせておくほど余裕はないか。

 とりあえず隊の代表である聖女──ステラに一つ言ってから精霊ワープで来る魔王軍を潰しに向かうか。

 少しの間、別れて行動することになるが量産された銃を装備した鎧たちがいる上、ステラ自体も強いのでもしものことは流石にないだろう。


「了解しました」


「「「「了解です」」」」


 こちらが返事をするとモンローは忙しなく移動し始めた。

 総大将だから軍略が出来るかどうかは本編でそういう描写がなかったからわからないので未知数だが例えできなくても行く前に一声かけるくらいは必要なんだろう。

 さて俺も動くことにするか。


「ステラ天使を出せるだけ出してくれるか。爆弾を設置するのに使いたい」


「向かわれるんですね」


 事前に話は通してあるので爆弾設置する旨を伝えると快諾して、天使を十体召喚する。


「ああ、できるだけ早くそっちに復帰する。先に行っててくれ」


「お気を付けて下さい」


「「「「りょ」」」」


 言わずとも行くとは思うが念の為に先に行くように言うと量産鎧──ホワイトフラッシュを動かして目的の精霊ワープのポイントに移動する。

 遠目から見ても精霊ワープのポイントである「風精霊の草原」に鎧の姿は存在しない。

 側にあらかじめ運んでおいた同心円上に自爆装置が配置されたサークルを精霊ワープの中心となる地点に天使を使って運ぶ。

 あとはこれで転移して来るのを待つだけか。


『ここが人族領か! 皆いるな? いざ行くぞ邪教の巣窟へ!』


 そうして少し待つと精霊ワープを使って魔族の鎧の軍団がサークルの上に現れた。

 動く前にスイッチを押して起爆させて、吹き飛ばす。


『『『『ギャアアアああああああ!!』』』』


「これで一回目か。次のやつを設置するか」


 それなりにまとまった規模の軍隊を派遣するとなるとこれだけでは済まないので、二回目に備えてまたサークルを設置する。

 数としては一万くらいは送ってきそうだし、それまではここで嵌め殺しだな。



   ───


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