第33話 開戦


「これで失敗作ですか」


「ああ、風魔法を使われれば逆にこっちに牙を向くからな。魔法を多用する魔族とは相性が最悪だ」


 何かの足しになるかと思い、開発された銃の試し撃ちがてらに開発記録を閲覧しているとこの土地で大量に手に入る素材を使ったコスパのいい武器が失敗作として開発中止にされているのを発見したのでガンダインに尋ねるとそう返答が返ってきた。

 魔法を使えない相手には効果覿面だが魔法が使える相手には諸刃の剣ってところか。

 タネがバレれば全滅もあり得るし、タネもバレやすそうだからな。

 魔族側には使えないな。

 逆に魔族側が魔法の使える人間の少ない教会側に使ったとしたら大惨事になりそうだが。

 精霊ワープでここらの素材を採取できるからな。

 あるか、なしかで言えばありの可能性が高いか。

 素材を大量に採取すればバレる可能性があるので多くは作れないはずなので戦況に大きく影響するとまではいかないが損失は増えそうだな。

 見つけたら率先して潰した方が良さそうだ。


『カマッセイ領にて前魔王の封印が解かれたことを確認。戦えるものは直ちに出撃準備に入れ』


「呼び出しがかかったので行ってきます」


「ふん、デモンストレーションにはちょうどいいじゃねえか。ぶっ放してきてやれ」


 そんなことを考えていると呼び出しがかかったので鎧の元に向かうことにする。

 一ヶ月が猶予だったはずだが、なんらかの手段で早めたようだ。

 一魔族にそこまでの芸当ができるはずがないので魔王軍本隊が関わっていそうだな。

 前魔王復活とともに魔王軍も同時に動くのは確定だろう。


「シドさん、来ましたか」


 鎧の元に辿り着くと教皇のモンローがいた。

 ソワソワしているように見える。

 カマッセイ領の老シスター──マザージンジャーが心配なのだろう。


「鎧の操縦の腕が一番上手いあなたには聖女のステラさんと共に行動してもらえますか」


「了解しました」


 隊の行動方針はわからないがとりあえずステラの護衛は確定か。

 ステラがきたら爆弾設置のために動けるように便宜を図るか。

 ステラであればエリスの啓示がーとか言って自由に動くことができないでもないし。


   ───


続きを書くモチベになるので、是非とも星⭐︎⭐︎⭐︎、フォローお願いします!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る