第28話 自爆装置撤廃通ってワロタ


 おおむね聖女就任式の方はうまく行っている。

 祝辞の時に偽聖女たちが抵抗をして最後の輝きを見せるかと思ったがそういうこともなく、次はステラの挨拶だ。


 そろそろ大本命の演出である神鎧に被せた布を取る。


「あれはエリス様……」「なんと神々しい」「聖女を祝福されるために降臨なされたのか」


 いきなり神鎧の姿を見せられたことで修道者たちは放心して目を見開くと感嘆の声を上げる。

 一部というわけではなく全員こうなっていることを考えるとやはりエリスを信仰しているものにはよく効くようだ。

 ステラの立ち位置的に神鎧から出ている光に背後から照らされてよっぽど神々しく見えることだろう。

 

「先ほど教皇から紹介していただいた通り聖女を拝命することになったステラです。私が聖女として行いたいことは人を犠牲にするものの排除です。魔神信仰のために人を贄として犠牲にする魔族はもちろん鎧に取り付けられた自爆装置も排除します。犠牲の果てに勝ち取る未来に価値はありません。皆でたどり着く未来に価値があるのです。そのために私の力の全てを使います」


「私も聖女様とエリス様の思い描く世界の一助としてくだされ」「なんという希望に溢れた未来か。やはりエリス様の祝福を授けられる御方よ」「私をお使いください」


 ステラの言葉が終わると修道者が口々に賞賛の声を上げ始める。

 偽聖女の派閥の残党もこれで完全に消え失せるか、賛同した修道者の圧で手が出せなくなったことだろう。

 ついでに言ってもらった鎧の自爆装置撤廃に文句を言う人間もいないし、演説は成功だな。

 ささっと鎧から自爆装置を回収して、対精霊ワープ用の爆弾を作成するか。


   ───


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