第8話 激突!パンティバキュームの死闘

パンティバキュームが轟音を立てて稼働し始めた。巨大な吸引装置が動き出し、工場内の空気を激しく吸い込んでいる。

グリーヴァス卿はアーマーに搭載された吸引機を起動させ、雅史と玲奈を一掃しようと構えていた。


「泰雅史、覚悟しろ!この吸引力の前ではお前もパンティも無力だ!」

グリーヴァス卿が豪快に笑う中、雅史は冷静に土鍋を開き、特製のパッタイを調理し始めた。


「お前に教えてやるよ。パッタイの力ってやつをな!」


吸引の風圧に逆らいながら、雅史は素早くパッタイを完成させる。土鍋から漂う香りが工場内を満たす中、雅史は一口食べた。瞬間、身体中に力がみなぎり、視界が鮮明になる。


「行くぜ!」

雅史は土鍋を盾代わりに構えながら、グリーヴァス卿に突進した。巨大な吸引装置が彼を吸い寄せようとするが、雅史は地面を蹴り、一気に間合いを詰める。


「くらえ、土鍋クラッシュ!」

土鍋を振り下ろし、グリーヴァス卿のアーマーに一撃を加える。装甲がひび割れる音が響き渡り、卿は後退した。


「ふん、なかなかやるじゃないか!」

グリーヴァス卿は背中の吸引装置を最大出力にし、パンティバキュームと連動させて吸引力を増幅させる。工場内の機械や物体が次々と装置に吸い込まれていく。


一方で、玲奈は必死にパンティバキュームの操作パネルに向かっていた。

「システムを停止するには時間がかかる…雅史、持ちこたえて!」


雅史は吸引力に耐えながら、冷凍パンティの刀「パンティブレード」を構える。

「お前の吸引力なんかに負けるか!パンティを守るためには、全力で戦うしかない!」


雅史はパンティブレードを振りかざし、グリーヴァス卿のアーマーに連続攻撃を仕掛ける。冷凍された刃がアーマーの表面を砕き、装置の一部を破壊することに成功した。


「ぐぬぬ…!」

グリーヴァス卿は動揺しつつも、吸引力をさらに強化する。雅史は土鍋を盾にしながらも、吸引の影響で足元が不安定になる。


「雅史、あと少しでシステムが停止するわ!」

玲奈が叫ぶ中、雅史は最後の力を振り絞り、パンティブレードをグリーヴァス卿の吸引装置に向かって投げつけた。


冷凍パンティの刃が装置に突き刺さると、爆発音が響き渡った。吸引装置が停止し、パンティバキュームも同時に機能を停止する。


「この俺が…負けるだと…!」

グリーヴァス卿は崩れ落ち、機械が完全に停止した工場内に静寂が訪れる。


玲奈が操作パネルから顔を上げ、雅史に駆け寄った。

「すごい…あなたのおかげで止められたわ!」


雅史は土鍋を背負い直し、汗を拭いながら微笑む。

「まぁな。でも、まだ終わりじゃないだろう。やつらはまた新しい手を考えるに違いない。」


玲奈は頷き、真剣な表情で答えた。

「そうね。でも、あなたと一緒なら、どんな敵でもきっと倒せる。」


雅史は紅茶を一口飲むような仕草をしながら、満足そうに言った。

「よし、次は俺のカフェに戻って新作パッタイを試作しよう。戦いの後は、うまい料理が一番だからな。」


一方で、グリーヴァス卿は崩れた機械の下で不気味に笑っていた。

「泰雅史…次はお前を確実に仕留めてやる…。楽しみにしていろよ。」


新たな脅威が迫りつつある中、雅史と玲奈の戦いはまだまだ続く――。


(第8話 終わり)

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