第7話 潜入!ノーパンティの本拠地

数日後、泰雅史と玲奈は準備を整え、ノーパンティの本拠地へ向かっていた。玲奈の情報によれば、郊外の廃工場を改造した施設がノーパンティの中枢であり、そこで「パンティバキューム」と呼ばれる兵器が完成間近だという。


「パンティバキュームか…。想像するだけで腹が立つな。」

雅史は背中の土鍋を軽く叩きながら呟く。隣の玲奈はタブレットを操作し、工場の地図を確認していた。


「ここのセキュリティは厳重よ。特に入口には赤外線センサーが張り巡らされている。突破するには慎重な行動が必要ね。」


雅史はふっと笑い、伊達メガネを押し上げた。

「心配するな。俺の伊達メガネは、そんなセンサーの死角も全部見抜ける。」


廃工場の外周に到着した二人は、慎重に様子を伺った。高いフェンスの向こうには、黒いスーツを着た警備員が巡回している。雅史は土鍋を開き、準備してきたパッタイを一口食べた。体内に力がみなぎり、視界が鮮明になる。


「行くぞ。」

雅史は玲奈に合図を送り、フェンスをよじ登る。伊達メガネがセンサーの位置を示し、雅史はその死角を見事に通り抜けていく。玲奈もその後に続いた。


工場内に潜入すると、そこは想像以上に巨大な施設だった。天井近くまで届くタンクや、無数の配管が入り組んでいる。中央には、パンティバキュームの巨大な吸引機が威圧的に鎮座していた。玲奈は小声で説明する。


「あれがパンティバキューム。世界中のパンティを吸い上げ、一瞬で分子レベルにまで破壊する機能を持っているわ。」


雅史は眉をひそめ、拳を握った。

「そんなもん、即座に壊してやる。」


しかし、その時、施設内に警報が鳴り響いた。

「侵入者発見!侵入者発見!」


警備員たちが一斉に動き出す。玲奈が驚いた声を上げた。

「どうして!?センサーは避けたはずよ!」


雅史は冷静に状況を判断しながら答える。

「どうやら、俺たちが潜入するのを想定して罠を仕掛けていたみたいだな。」


雅史は土鍋を背中から降ろし、戦闘態勢に入った。警備員たちが武器を構え、二人を囲む。玲奈が不安そうな顔をしているのを見て、雅史はニヤリと笑った。


「心配するな。俺の土鍋とパンティブレードがあれば、何とかなる。」


雅史は土鍋から冷凍パンティの刀を取り出し、一気に敵に向かって突進した。重い一撃で敵の武器を弾き飛ばし、次々と警備員を倒していく。


玲奈も勇気を振り絞り、手近なパイプを武器代わりに使って応戦した。二人の連携は次第に息が合い、敵の数を減らしていく。


やがて、パンティバキュームの前にたどり着いた雅史は、その巨大な装置を見上げた。玲奈が操作パネルに近づき、装置を停止させようと試みる。


「このプログラム…思ったより複雑ね。でも、何とかやってみる。」

玲奈はタブレットを操作し始めた。しかし、その時、大きな足音が響き渡る。


「よくここまで来たな、泰雅史!」

低く響く声とともに現れたのは、グリーヴァス卿だった。全身を機械のようなアーマーで覆い、その背中には巨大な吸引装置を装備している。


「このパンティバキュームを止められると思うなよ。お前たちごと吸い尽くしてやる!」


雅史は冷静に土鍋を構え、グリーヴァス卿を見据えた。

「お前みたいなパンティの敵、俺が必ず止める。」


二人の激突が始まろうとしていた――。


(第7話 終わり)

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