【【【最大限の閲覧注意/自己責任】】】9 ろうごくの夢
◇◇◇
ううん、
ここまで、消毒液の臭いしかしないのは
ちゃんと
だから、ここは、
ツーンとした、
お
そのとき、おじいちゃんのクシャクシャに
焼いたばかりの骨は
「ごきげんよう、ひなさま。
おとうさまはいま、おとなりのこうぼうでうつわをつくられています」
ううん。
手
「それはてかせでございます」だって。
いつから、ご
ううん、そうじゃない。
いつから、
ここにいつからいて、この
「おこさまようのはみがきこと、やわらかいぶらしをつかって、はみがきをしました。
あばれると、きずがのこります」
手
でも、触れることでしかわからない。
暗がりの
「ひなかざりはおおきみのけっこんのいちばめんをきりとった、おかざりです。
あなたさまも、おとうさまのてによって、うまれかわるのです。
しあわせをいのりいわうためのうつわとなるのです」
「ふふふふ。
ですから。
ひなさまは、ひとのもつめがいらぬのでございます」
また、あの
だって、
それはお
わたしを見ていなかったお母さんが
お母さん、わたしを見つけて。
お母さん、わたしを牢獄から出して。
「さあ、くびをあらいましょう。
おとうさまがくびをはねずにもちかえるなんて。
あなたさまにはようじょうがひつようなのでしょう」
冷たい水をうなじにタラタラかけられる。
冷えた水は、
水音と
「
「おとうさま。
ひなさまは、まぶたをとざして、うつわにふさわしいおすがたでおやすみなられています」
「
この
だから、御
……御前に
そこで
「はい、おとうさま。
ごめんなさい、ごめんなさい……」
水に
「目を見たくなってね。
糸
動いてはいけないよ」
ジョキン。
ジョキン。
ジョキン。
ジョキン。
ジョキン。
ジョキン。
ジョキン。
……。
ジョキン。
ジョキン。
ジョキン。
ジョキン。
ジョキン。
ジョキン。
ジョキン。
カタンッ。
目蓋をこじ
真っ暗のまま。
何かを
大人の
カチッ。
そんな音がして。
狭い空間の
まるで、
だから、真っ暗
「
よく見せてくれ。
養生の君、真っ黒な目に思えたが。
目蓋に
目の前の白い太陽がだんだんと小さくなって消えていくまで。
じっとその場に
男はどこかへ消えてしまった。
子どもを
だんだんと、
幼稚園の頃はまだひいおじいちゃんが
そのひいおじいちゃんは
そのときに見た、
これは、
牢獄は奥にあって、すぐ
工房の明かりに
見たくなかった。
目があるはずなのに無いから、小さい……ううん、そこまで小さくない
歯があるはずなのに無いから大きめの穴が一つ。
男は、
大きな穴の中に流しこんでいく。
ひいおじいちゃんの
「のうみそはあなからかきだせます。
おとうさまはとってもおじょうずなのよ」
正座をしていろと
「ひなさまのめをのぞいて、てしごとがすすんで。
ようございました」
何もわからないことだらけでも。
この女の子のお世話が続く
それはつまり、「養生が続けば」ということ。
養生が終われば、わたしは首を切り落とされる。
それだけはよくわかった。
「御前の
あまり、
蝋がはみ出す」
子どもが男に言われて、座敷牢の格子にぶら下げていたリュックサックの中から彫刻刀を取り出した。
「正座しろ」と命令したことも
ゴッ。
ゴッ。
「クソッ。
駄目だな、この頭骨は。
火にくべておくか」
蝋燭の火が二本とも、
「やはり
嗚呼、この男は子どもの頭を欲しがっている。
それも、男の子じゃない。
女の子だけ。
世話
そして、
嗚呼、また、光の無い世界が戻って来た。
怖い。
怖い。
こんなにも自分の目蓋の
まだ、
わたしはもう、光の無い世界で
◇◇◇
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