5 かわいそうな欠片
でも、
配膳エレベーターは
「
「いただきます!」と大きな声は校長先生の声。校長先生、ギリギリ
検食は校長先生が
桂川先生とわたしは自分たちの
それから。
校長先生の「ごちそうさまでした!(ゲーッ)」の声とゲップ音は十二時三十一分に聞こえた。
さらに十四分が経った、十二時四十五分。
「遅れて申し訳ありませんでした。
こちらで、配膳しますね」
ラッキー。今日は
ん?
「おっ、白パンだ」
「白パン?
パンは白いですよ。
でも、外
「
「……桂川先生の
「校長先生がつまみ
せっかくだから、
「「いただきます」」
「……」
給食を作ってくれた
中に入っている
ちゃーんと、サイコロみたいな小さな
ただし。
パサパサしている。
でも、ビーフシチューに
今日は
だから、ビーフシチューをこぼしたら、シミになって目
今日はもう給食
まあ、こぼさないように、ゆっくり食べよう。
ガリッ。
「……ワイン、入れないんですか?」
「ワイン?」
「どうせ
入れれば、
「そう?
でも、小学校給食だから」
ガリッ。
「
「
「
そのワイン入りのビーフシチューに合わせるのはパン?」
「パスタですけど」
「スパゲッティーってこと?」
「何かお
にんにくとオリーブオイルのパスタをシチューに
ガリッ。ゴリッ。
ゴクッ。
急に、
食べたばかりで。
息を吐くことも。
そう、
吐けないんだ。
桂川先生の
先生の指
先生が
わたしはどうすることも出来ず、
教
何もつかめず、バタバタ
握りしめてもらった
裏方さんのボスがわたしのお
梅子さんのせいじゃない。
先生のせいでも無い。
口の中からポロリと出て来たのは、わたしの
二ットはゲロまみれになったので、教室の
中は、
おかめのお
「こんな、
わたしよりも、梅子さんが
「……か……桂川先生の、
わたしは、もう横になってしまったけれど。
「桂川先生。
「いいえ。
「今日は、もう
もう何も出てこない。
ベッドの上なのに。
喉の
胃
わたしの口から出て来たのは、
牛骨はなかなか手に入らないから。
ううん。
わたしじゃない。
今日は梅子さんがパンを焼いて持って来た。
だから、
なーんだ。
わたしを
でも、それって。
つまりは、
クリスマスが
わたしを
息
あのおばさんは、きっと、桂川先生のことを
そして、梅子さんが
だって。
梅子さんと桂川先生と、わたしが一緒に居る教員住宅は。家族っぽい。
桂川先生は食パン、校長先生とわたしは白パン。
校長先生が桂川先生の分の白パンまで食べなければ。名前の知らない給食担当の裏方さんは「梅子さんの白パンに骨が混入した」と
「
うーん。梅子さんには
もう、白パンもいらない。
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