【現れた恐怖と絶望】
ヨルムが"先生"という人物の話を話し始めようとした……その瞬間。
ヨルム:「!?……なに、この感じ……」
暗い街の方から複数の強力な気配を感じ、ヨルムに視線をおくる。
ヨルムは溜息をつき呆れた表情で残念がった。
ヨルム:「もう〜最悪……せんせ、行ってくれば…気になるんでしょ?」
シエル:「ごめんヨルム!嫌な予感がするんだ、行かないと!……また、会えるかい?」
ヨルム:「え〜!恥ずかしいなぁ〜、せんせが会いたいなら会ってあげるぅ〜!……気をつけてねせ〜んせっ。」
シエル:「ありがとう!行ってくる……。」
ヨルム:「はぁ……あいつらの気配じゃないけど、嫌な感じ…何者だろ……。」
塔上から下へ降り、屋根をつたって気配のする場所へと向かう。
するとその場へと向かうレイン達が視界に映る。
瞬時にレイン達と合流し状況を伝えた。
レイン:「やっぱきたかシエル、あの時と同じ気配がする……。すげぇ嫌な気配だ。」
シエル:「でも、ラボラスの気配じゃない…人の気配もするけど、この複数の強い魔力はなんだろう…?
デイン!ロンロンには誰かついてるかい?」
デイン:「あぁ、部屋の前にミリス達三人、アルフォス兄弟も城内で見張っている。とりあえずは大丈夫だろう。あとは、こっちだな……。」
マキシス:「な、なんだありゃ……」
暗闇に現れた謎の黒い人型をした者が四体、住民を追いかけているのが見え、急いで助けに向かう。
住民:「だ、だれかぁぁぁ!助けて!!」
逃げていた住民が転けてしまい、黒い者が鋭い触手を伸ばし住民の足を強く掴んだ。
そのまま引きずられ黒い人型の中へと引き込まれそうになる、しかし間一髪のところでシエルが触手を斬り、レインが住民を中から引っ張りだした。
レイン:「あんた大丈夫か!?」
住民:「ひっ……ひぃぃぃ……だ、だれだあんたら!!そ、そいつはなんだ!!?」
レイン:「知らねぇよ……俺が聞きてぇな……ほら、早く逃げな?」
住民は怯えながら走り去り難を逃れた。
シエルに斬られた触手は灰の様に散り、黒い者はウネウネと腕を再生させた。
デイン:「もしかしてだが、これが二人の言っていた"ホムンクルス"なのか…?」
シエル:「わかんない、似てはいるけど……少し違うんだ。」
レイン:「俺が見たのはもっと人に近い感じだった……こんな気持ち悪い見た目じゃないな、それに核が見えねぇ……」
ヴィリョリョリョリョリョォォォ!!!!
マキシス:「な、なんだ!?泣いてんのか!?」
黒い者が雄叫びを上げると影の中から次々と仲間が現れ、五体更に増えた。
シエル:「おっと……増えちゃったね〜、三人ともちょっと勝負しようよ!」
レイン:「ったく、お前はこんな時も恐れを知らねぇな。いいぜ…のった!」
デイン:「フッ……俺が勝つぞ、シエル。」
マキシス:「ハッハッハッ!そう来ねぇとな!!」
それぞれ武器を構え襲いかかる黒い者へと攻撃を仕掛けた。
しかし何度斬ろうとも再生を続ける黒い者に歯が立たず、ただ体力を消費してしまうだけだった。
マキシスの大斧で真っ二つに斬っても再生してしまう為、一度距離をとり策を練ることにした。
レイン:「駄目だ……核が存在してねぇ…」
デイン:「思ったより手強いな……こんなヤツらどう殺れというんだ……。」
マキシス:「まるで空気を斬ってるようにすぐ戻っちまうな、おもしれぇ!絶対にぶった斬ってやるぜ!!」
シエル:「おぉ〜燃えてるねマキシス、でも一回落ち着こうか皆、ちょっと考えがあるんだよね〜」
三人は全く気づいていない様子で首を傾げる。
まだまだだね〜と煽り説明しようとするも黒い者達は休むことを知らないのか次々と襲いかかってきた。
デイン:「シエル!早く教えてくれ!」
レイン:「くそっ!バカ!!こっちは避けるので精一杯だ!どうすればいい!?」
シエル:「影だよ!影を見てごらん?真ん中だけ影が透けてるだろ?そこを狙うんだ!」
マキシス:「確かに……良く気づいたぜ!観察力が足りてなかったかっ!鍛える事が増えたぜぇぇ!!」
マキシスが影を狙うと黒い者は攻撃を辞め突然高速で距離をとった。
シエルの予想が的中したのを確信し、透けた影を狙うも動きが早くなかなか突く事ができず苦戦する……。
しかし周りをよく見ると少し後ろに十字路があり、そこに追い込もうと三人に伝える。
シエル:「皆!囲むんだ!!俺の後ろに十字路がある!影も少ないから真ん中に集めれば一気に殺れるかもしれない!」
マキシス:「了解だ!シエル!!」
レイン:「難しい事言いやがる……やってみるか。」
デイン:「まかせろ!」
何度も透けた影を狙い、なんとか四人で十字路へと誘い込む事に成功した。
予想道り九体の黒い者が中心へと集まり透けた影を狙われないよう守りを固めるのを確認しマキシスにぶった斬れと指示を出す。
マキシス:「さぁ!いくぜぇ!!」
水平に斬られた黒い者達の上半身が散り、月の光に照らされた地面に大きな円が出来た。
円の中心にダガーを突き刺し、黒い者達が一斉に雄叫びを上げる。
突然鳴り響く甲高い悲鳴の様な声に耳を抑える。
しばらくすると黒い者達が粉々に破裂し、灰のように散っていった……。
レイン:「殺れたな……」
デイン:「いい連携だったな、シエルの観察力と判断力に助けられた……。俺達もまだまだだ……」
マキシス:「力だけじゃダメだな〜ハッハッハッ!」
黒い者の招待は分からなかったが、全員生きている事にホッと息をつく……。
ー!?ー
デイン:「な……なんだ……」
シエル:「創造主のお出ましかな……」
レイン:「……お前もいたのかよ……」
マキシス:「んだ?あのガキは……」
裸足でこちらへ向かってくるその少女の姿は、シエルとレインには見覚えのある姿だった……。
あの時ラボラスが攫(さら)った囚人の少女……あの時より少し成長しており、気配も大きくなっていた。
シエル:「まさかこの子だったなんてね……ちょっと手こずりそう…。」
少女は赤黒く瞳を光らせ両手を広げ、地面からまた黒い者を生み出した……。
囚人の少女:「邪魔をするな……でなければ排除する……」
レイン:「二戦目といくか……あの時の借り、返してやるよ……!」
・・・・一方シオン達
ー城内王室前ー
シオン:「中に入れるのはここだけだよね?」
ミリス:「ええ、アルフォスがしっかり確認してくれたわ、だから私達はなんとしてもここを死守しないと。」
ノルン:「偵察隊ってすごいね、二人がいた事忘れちゃってた……。」
アルフォス:「おいおい……そりゃちょっとひでぇぞ?」
突然上から声がし驚くノルンは瞬時に視線を天井へと向ける……しかし天井には何者の姿も無くノルンは唖然としてしまう。
そんなノルンの背中をトンッとアルフォスが指を当てるとノルンはーふぅぃふはぁぁー!!!ーと訳の分からない悲鳴を上げた。
ノルン:「け……気配が……しなかった……」
アルフォス:「いやいや……俺ら偵察隊が気配悟られたら意味ないじゃないか……。」
ロイ:「お兄ちゃんの言う通りだよ、僕たちは常に気配を消しているからね…よく影が薄いって言われるんだ、、」
ミリス:「二人は脅かすのが好きね、で?城内の様子はどうだったかしら?」
アルフォス:「今の所変わった様子はないかな、皆各部屋に閉じこもってる。」
ロイ:「兵達も各配置について変な動きは無いよ。」
シオン:「こっちはだいじょぶそうだね、シエル達無事…だよね?」
シオンが心配そうに窓を見つめる、少し明るく見えた外の塔上に異変を感じたシオンは皆にその方向へと指す……。
シオン:「ねえ……みんな、あれ…見える……?」
シオンが指さす方向には高い監視塔に立つ謎の三つの姿、暗くよく見えなかったが雲から隠れていた月が現れるとそこに耳の生えた何者かが月に照らされ姿を現す。
危機を感じたアルフォスは声を荒らげ瞬時にシオン達へと手を伸ばした。
アルフォス:「皆!!そこから離れろ!!!」
次の瞬間窓が割れ一瞬にしてミリスが壁へと打ち付けられてしまう。
壁にめり込む程の威力を目の前にシオン、ノルンは腰が引けてしまっていた。
ミリス:ーうグッ……ゴハッッ……!!!ー
???:「アンタら……こんなとこに突っ立ってなーに守ってんだ??なぁ……教えてくれよ。」
白く透き通った髪に獣の様な腕と爪、赤い鋭い眼光にシオンたちは恐怖する……。
???:「おや…?聞こえてるかい?嬢ちゃん、あんたに聞いてんだ……ああ〜ごめんごめん、爪が喉に刺さって喋れないのか、今楽にしてやる。」
ミリスの首を掴む鋭い爪の手をさらに強く締める。
今にも意識が飛びそうなミリスはーあがっ……く……お……ーと地面から足が離れ、少しずつ全身の力が抜けていくのがひしひしと伝わる。
なんとか動こうとシオンが震える足を踏ん張り、瞬時に相手の腕に糸を巻き、引っ張ると同時にミリスを救出した。
シオン:「ミリス……!!……しっかりして!」
???:「あ?何だこれ……腕が斬れちまった、 綺麗なあたしの腕がよ……」
斬れた部位からみるみると腕が再生し、元の状態へと戻る腕。
ノルン:「……!?そ、そんな……」
???:「再生するのがんな珍しいかい?若いね〜あたしとそんな変わんないだろ、知らんけど。生きていたいなら今すぐ消えな?アンタらに要はない、でも……邪魔するってんなら話は別だ。」
ベルラ:「ねえちゃーん…いくならいくっていってよ!!ベルラびっくりしたああ〜」
ケルラ:「ねえちゃん…ベルラがわたしをふみだいにしたの……おこってよぉぉ……」
???:「ベルラ、ケルラを虐めるなって言ってるだろ?優しくしな?」
ベルラ:「はーい〜……」
???:「さぁ〜て、そこどいてもらえるかい?どかないなら……わかるよな?」
ノルン:ーロンディネルさんを守らないと……!ここは絶対に引けない……!!ー
一方ロンディネルはこの危機を察知しており、慌てず静かに床下の部屋へと隠れていた。
ロンディネル:「今のあの衝撃音……皆さんに何事も無ければいいんだが……こんな時に、私は隠れる事しかできないのか…なんて無力な、しかし出ていったところで足でまといになるだけ……ならここで身を守るのが私の務め……。どうか、ご無事で……!!」
???:「どかねぇのか……いい度胸してんな、さすがアサシンってか?ん〜、紅髪はいねぇな……」
シオン:ーこいつら、シエルを探してる……??ーでも狙ってるのはこの部屋の奥にいるロンディネル……なにが目的なの……ー
ベルラ:「ねぇねぇ!このわかいおんな、おにくはすくなそうだけどたべていい!?いい?ねぇちゃん!」
???:「好きにしな……」
ケルラ:「ふとるよ……ベルラ……」
ベルラ:「そのぶんうごくし〜!もんだいないもんね!!」
ベルラはシオン目掛け口を大きく開け牙を剥き出しに襲いかかる、しかしアルフォスがナイフを投げそのナイフがベルラの頬を貫通する。
ベルラ:「……いたい……いたいじゃん……」
アルフォス:「おいおい……こっち見てんじゃねぇよ……ったく、参ったな……」
邪魔をされ、苛立ちが収まらないベルラは少しづつ背が伸び、髪も伸び……幼かった姿が大人の様に成長した。
その光景を目の前にアルフォスは目の前の敵が自分の敵う相手ではない事を悟る。
ロイ:「どうする……お兄ちゃん、このままじゃシオン達が殺られちゃう……」
アルフォス:「やるしかないよな……ロイ、援護頼むぞ……!」
ベルラ:「おい……出てこいよカスがよ!くっせぇ……嫌いな臭いがすんな〜??」
アルフォス:「ここだ……」
ベルラは声のした方へ視線を向けるがどこにもその姿は無く少し困惑する。
しかしまたナイフが目に刺さり苛立ちがさらに増幅する。
声のする方へと何度も視線を向けるが一向に姿は見えず、体中に刺さったナイフを見てベルラは声を荒らげた。
ベルラ:「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛くそっっ!どこだ!!舐めてんじゃねえぞ!!出てこい!!びびってんのか!?」
???:「ベルラ、あんた大きくなったからって油断すんじゃないよ?」
ベルラ:「わかってるっつのフェンレ お姉ちゃん!ちょっと黙ってなよ!」
フェンレール:「チッ……調子乗りやがって、馬鹿が」
ベルラの口から聞こえた"フェンレ"という名にアルフォスとロイの二人は首を絞められたような息苦しさが押し寄せ、武器を持とうとした手が震えてしまっていた。
ロイ:「兄ちゃん、こんな相手…生きて帰れたら奇跡だね……」
アルフォス:「こいつら……"ラグナーズ"のフェンレール三姉妹かよ……そんらそこらの殺し屋とは格が違うぞ……。死んでも恨むなよ、ロイ……」
アルフォスは息を深く吸い、息を止める。
息を止めている間一切の気配を消すことのできるスキルで完全に気配を消し、素早く天井を移動する。
マントの中からナイフを大量に取り出し何度もベルラ目掛けそれを投げる。
ナイフがきれるとロイが転送武具(転送袋)からナイフを取り出しアルフォスへ渡し何度も同じ戦法を息を止めていられる限り繰り返した。
しかし、そんな攻撃を受けても尚ベルラは血まみれのまま息を荒くし、地に足を着くことなくその場で立っていた。
ベルラ:「はぁ……はぁ……おい、まだまだ終わんねぇぞ……もっと来いよ、近くに来てみろ……」
フェンレール:「案外やるじゃないか、さてあたしもさっさと片付けるかね、どきな!」
フェンレールは扉の前にいたシオンとノルン目掛け大きく爪を伸ばした手を突き立てる。
しかし、間一髪で避けた二人は息を合わし、すかさず攻撃をしかける。
シオンの糸をノルンのダガーにくくり、フェンレールの移動する方向を予測し、壁にダガーを刺す。
その策にハマったフェンレールは、細い糸に気づかず胴体が二つに裂かれてしまう。
フェンレール:「ごぼっぉ……何がどうなってんだ……見えない剣か何かか?ふざけやがって……」
フェンレールの斬れた胴体が煙をたたせて消えていき、腰からまた体が再生し始めたが、すかさずノルンが攻撃を仕掛ける。
しかしもう一歩のところでケルラに阻止されてしまいフェンレールからの距離が遠くなってしまった……。
ケルラ:「姉ちゃん……虐めちゃだめ……虐めるなら殺す……ぶっ殺す……」
ケルラもまた体が成長し、爪が鋭く伸びていた。
クローの様に手を硬化させ、高速でノルンを斬り裂く。
ノルン:ーあぁぁあ゛゛っ!!! ー
服が所々割かれ、腕や足から血を流し、ふらふらの体をなんとか立たせていたノルンの目はまだ戦うことを諦めてはいなかった。
シオン:「ノルン……そんな体で……」
ノルン:「まだ……まだ……諦めない……こんなとこで……死んでたまるか……」
フェンレール:「あんたら……なかなかしぶといね〜、一人ずつ、確実に仕留めるよ、来な!二人とも」
アルフォス:「何する気だ……?!」
ロイ:「兄ちゃん!ノルン達を援護しないと!!」
叫ぶロイの声に反応したベルラがそこへ視線を向ける。
ベルラ:「そこか……まずはてめぇらだ!!」
体が再生したフェンレールの元に二人が集まり、三人同時に爪を硬化させ、足に力を入れる。
自分達を狙っている事に勘づいたアルフォスは即座にロイに指示を煽る。
アルフォス:「まずい……!!ロイ!!避けろ!!!」
ロイ:ーえ……?ー
三姉妹:「"ケルガロス"!!!」
ケルラとベルラが左右から、フェンレールが正面から、
まるで魔獣が噛み付くようにロイの体を爪で切り裂き、噛み砕くように何度も何度も攻撃を繰り返す……。
シオン:「いや……いやぁぁぁぁぁ!!!!!」
アルフォス:「ぁ………ロイ……そんな……」
ロイ:「おに……ぃ…………」
攻撃を避けられなかったロイの体は、ちぎれるかちぎれないかの皮一枚の状態にされ、骨は粉々になり、顔も半分裂けかかっていた。
ボロボロになったロイはそのまま地面に倒れ、血が飛び散る……。
その姿を目の当たりにアルフォスは涙を流し、怒りで声を荒らげるのだった…。
アルフォス:「おあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
地面に降り三人に姿を見せたアルフォスは怒りに満ちた表情で口元にマスクを付け、手にメリケンを装備した。
ベルラ:「やっと出てきたか、もう武器はねぇんだろ?降参しろよ!!」
アルフォス:「お前らに……教えてやるよ、俺から武器が無くなった時…どうなるかをよ……」
アルフォスのマントには計数百以上のナイフや鎖剣が仕込まれており、その重さは計り知れない。
そして、偵察隊に入る前はシエルのパーティーに加入しており、ギルドのランクはギルド内元二番目だった……。
素早さ、武器の扱いはシエルと同等、またはそれ以上、デインやレインにも劣らぬ強さを持っていた……。
そして、マントから武器が無くなり身軽になったアルフォスの素早さはデイン以上。
アルフォスはマントを捨て、手の部分が隠れる戦闘特化の姿になる。
ベルラ:「あ?なに脱いでんだ……気持ちわり……ぃ……?」
ッッ………………パァァァァァァッッ!!!!!
メリケンを付けた拳でベルラの頭を吹き飛ばす。
そして横にいたケルラにすかさず袖で隠れた隠しナイフで目をぶっ刺した。
フェンレール:「ベルラ!!ケルラ!!……お前……その速さ……どうなって……」
油断していたフェンレールは、アルフォスにブーツから出たナイフで蹴り上げる瞬間に首元を切断され口と喉から血が吹き出る。
フェンレール:「ゴプッ…………ク……か……が……」
アルフォス:「黙れよ……その汚ぇ声……出すんじゃねぇ……」
シオン:「アルフォス……」
ノルン:「ふぅ……ふぅ……す……すごい……」
アルフォス:「二人共、大丈夫か……?ミリ……」
アルフォス:ーっ!?ー
シオン:「アルフォス!!後ろ!!」
再生途中のケルラが爪を伸ばしアルフォスに襲いかかる。
もうだめかと諦めたアルフォスに、シオンは急いで手を伸ばすが、顔が半分再生していたベルラに阻止されてしまう……。
ケルラ:「死ねえぇぇ!!!!」
シュッ………ボト…………。
ケルラ:「え………」
腕が斬れ落ち、一瞬困惑するケルラだったが、次の瞬間視界に赤い閃光が走り、突如視界が真っ暗になる……。
ケルラ:「目が……見えない……見えないよ姉ちゃん……」
アルフォス:「お……お前……その眼……。」
アルフォスを間一髪助けたのは……シエルの様に目が紅く、怒りに満ち、鷹龍の目【神眼】へと覚醒したノルンだった……。
ノルン:「もう………もう誰も……私の目の前で死なせない……!」
【覚醒の夜明け】へ続く……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます