第37話
ガチャと扉の開く音が聞こえたので私はすぐに玄関へ向かう。
「お帰りなさい敬斗さん、お弁当ありがとうありがとうございます」
「ただいま英梨さん、お弁当は大丈夫だったかな?女の子向けの内容とか初めてだったから心配だったんだけど」
敬斗さんは不安そうな顔をしながら顔をぽりぽりと掻く。
「その話はゆいも一緒にしましょう。ゆいも眠そうにしながら敬斗さんを待ってたんですよ」
手を洗ってから部屋に入ると待っていたかのようにゆいちゃんが飛び込んでくる。
「お帰り〜ケー兄、お弁当ありがとうね。とても美味しかったし、おかず交換したら凄い美味しいって人気だったんだよ」
ゆいちゃんは凄いテンションで今日のことを楽しそうに話してくるが次第に目がウトウトしてきてどんどん眠たそうになってきた。
「さっゆいちゃん今日はそろそろ休もうか、明日もゆいちゃんが喜んでもらえるようにお弁当頑張るからね」
「ん~~うん、楽しみにしてるね。お弁当ありがとう」
「さっゆいちゃん一緒にお部屋に行こうか」
千鶴さんがゆいちゃんを部屋に連れて行ってくれるみたいだ。ゆいちゃんも眠気が限界だったのか手を引かれて部屋に向かっていく。
「凄い人気だったみたいですよ。あのおにぎりとかキャラ弁みたいになっていて、私の方も人気でしたよただ」
英梨さんがただと言って言葉が止まってしまう。一体なんかあったのだろうか?
「ただおかず交換で卵焼きを食べた子が敬斗さんの卵焼きの味に感動してしまって作り方やまた食べたいとか言ってきて大変でした。今までおにぎりとかだったのにお弁当になってしかも、食べたことのないくらい感動されて大変でした。まったく料理出来ない私に味の秘密とか聞かれてどう答えたらいいのか」
「それはなんか悪かった、それならおにぎりをメインにしたものに替えようか?」
「いえ、もう弁当を出しているのでここでいきなりやめるのも変な感じになりますから敬斗さんが良ければこのままお弁当つくってもらっていいですか?その、今日のお弁当凄い美味しくて私も、ゆいと同じで楽しみになっていて」
「美味しいと思ってもらえたなら嬉しいよ。やっぱり作る側としたらそんな笑顔見せられたら次もやる気が出るよね。あとまた味付けのこと聞かれたら対応出来るようにやっているコツとかメモしておくよ」
「それは助かります。お昼前に内容はしっかり見て答えられるようにしておきます。本来なら私がお弁当作れるようになるのが一番なんでしょうけどね」
「そこは適材適所ってことで、あとゆいちゃんは、寝ちゃったけど今日新しい家の候補として4件見つかったから少し話そっか」
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