第24話
「敬斗さん近くまできました。お願いします」
英梨さんから連絡が来たので迎えに外に出ると大きな荷物を持った二人がすぐに見つかる。するとこちらに気づいたのかゆいちゃんが手を振ってくる。
「ケー兄来ちゃった♡今日からよろしくね。家事は任せてね」
「もうゆいったら急に走り出したりして危ないでしょ。敬斗さんすいません、今日からよろしくお願いします」
「あ〜よろしく頼むと言いたいがその来てそうそうすまん、先に謝っておく」
なにを謝っているのか不思議な顔をしながら二人は俺について家にたどり着く。
「おかえりなさい、まーまー二人ともカワイイじゃない、ほらほら早く入って、入って、外は寒いでしょ?ほらっ敬斗早くどかないと二人が入れないでしょ」
二人を賑やかに迎えたのは千鶴さんだった。千鶴さんは二人に会えたのがよっぽど嬉しかったのか自ら荷物を受け取りに行ったんだが初対面の二人は一体誰?と固まってしまった。
「二人ともごめんな、その人は千鶴さんで俺の身内だ」
「えっ身内って敬斗さんお姉さんいたんですか?」
「ま〜!お姉さんだなんていい子だわ〜、敬斗さんの嫁じゃなくて私の娘になっちゃう?そうすればゆいちゃんも敬斗さんと兄妹よ」
「ほら千鶴さんいったん離れて二人ともびっくりしてるから、それと千鶴さんは保護者だから千鶴さんの娘になっても俺と兄妹にはならないでしょ?千鶴さんのことは家族だとは思ってるけど」
「はー仕方ないわねー今はその言葉で満足しときましょう」
「二人ともごめんね、千鶴さんはどうしても相手との距離感が近くて悪い人ではないんだけど、簡単にいうと俺の本当の両親も死んでしまっててその時両親の知り合いである千鶴さん夫妻に引き取られたんだ。ただその時養子縁組とかはしていなくてあくまで保護者ってことで、ただこれだけ一緒に過ごしたら家族と変わらないと思ってる」
「そうだったんですね、敬斗さんの両親も」
「まっそのへんはもう気にしてないから、それより今は二人のことだから、千鶴さんは二人が来ると知って部屋とか整えに来てくれたんだよ。来ることは俺も知らなくてびっくりしたんだけど」
「だって~敬斗君は、料理以外全然ダメでしょう。昔から見てるから知ってるの。女の子二人くるのに敬斗君に任せたら二人が大変だと思ったから私が来たのよ、ちなみに旦那は来ても邪魔になると思ったから置いてきたわ。でも今度みんなで食事しましょうね、敬斗君のお嫁さんになるなら私の家族同然なんだから」
「はいぜひ一緒にに食事させてください」
「えーその日を楽しみにしているわ、それじゃ二人とも部屋に案内するわ、敬斗君には料理頼んであるから」
「はい、わざわざお部屋をありがとうございます」
「それと敬斗今日は私も泊まるからあなたのベッド貸しなさい、大きいサイズだから三人で寝ても大丈夫だろうから女子会するわ」
「ハッ!なんでいきなりそうなるんだよ、俺はどうするんだよ」
「お客用の布団一つあるからそれを使いなさい、明日帰る前にもう一つ布団用意するから、そうすれば明日の夜は英梨さん達も布団で寝れるから」
「は〜わかったよ、別に部屋には何もないし、シーツだけは交換しとくよ」
「大丈夫よ、ちゃんと用意してあるからやっておくわ」
「最初からそのつもりで用意してるかのようで怖いな」
「こういうのは準備しておけば損はないのよ、さっさそれじゃみんな行きましょう、早くしないといつまでたっても終わらないわ」
女子が三人揃うとこんな賑やかになるのか、俺の人生でこんなことないから凄い状況だな
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