第8話

 はー耐えきれず逃げるように帰って来ちゃったけど変に思われなかったかな?だってだって男の人にあんなふうに触られるなんて今まで無かったから恥ずかしくなってしまって耐えれなかったんだもん。


 まっ妹の迎えは行かなきゃいけないのは本当だからおかしくないよね、うんうん、今はそれで納得しよう。


「すいません、ゆいを迎えに来ました~」


「お帰りなさい英梨ちゃん、ゆいちゃんならうちの娘とお風呂入ってるわよ。今日はいきなりの雨で2人とも濡れちゃってね、英梨ちゃんは大丈夫だったかい?」


「はい、私は大丈夫でした。ちょうど止んできた時にでたので」(まさか、実はずぶ濡れになったけど初めて会ったひとのとこでお風呂を借りたり服を乾かしてきたなんて言えないよ)


「もう少ししたら上がると思うから入って待ってな、ご飯も一緒に食べていったらどうだい?毎日作るのは大変だろう?」


「いえそこまでお世話になるわけには、ゆいをいつも預かってもらってもらっているだけで助かっているのに」


「いいんだよ、そんなこと気にしなくて。ゆいちゃんが来てくれたおかげでうちの娘もちゃんと宿題をするようになって逆に助かってるくらいさ」


「そう言ってもらえると助かります」  


そんな話をしていると奥の方が賑やかになってくる。


「あっお姉ちゃんだー、お姉ちゃんお帰り〜いきなり雨で濡れちゃったからお風呂借りちゃった〜」


 バスタオル姿でバタバタと落ち着きがなく寄ってくる。


「ちょっっちょっとゆい、なんて格好で出てきてるの。もう女の子なんだからダメでしょう」


「だってお姉ちゃんにお帰りなさいって言いたかったんだもん」


「もう、ただいま。ほら早く着替えないと風邪引いちゃうわよ」


「うん、分かった、着替えてくるね」


「妹がすいません、もう少しおしとやかになってもらいたいんですが」


「元気なのはいいことさ、実際は寂しいだろうに、そんなとこをみせたりしないでいい子だよ」


「はい、そこは自信もって言えます。あっ着替えとかもしかして」


「あっうちの娘とだいたい同じ身長だからよかったよ、英梨ちゃんみたいに立派なもの持っていたら貸すにも貸せなかったからね」


「あはは……確かに、私はこんなに欲しかったわけじゃないんですけどね。重いし、痛いし、視線は凄いし、何より買うのが大変なんです」


「それは確かに大変だ。妹ちゃんもこれからそうなるかもね」


「妹には、控えめのまま育ってもらいたいですが」


 そんな話をしていると着替え終わって帰り支度をした妹がやってくる。


「お待たせお姉ちゃん、さっ帰ろう」


「そうだね帰ろうか、すいませんお世話になりました。着替えは改めてお返ししますので」


「気にしなくていいよ、気をつけて帰りなよ」


「それじゃ帰ります、またお願いします」


「はいはい、ゆいちゃんまたね」


 ゆいを連れて自宅に帰り、ふたりだけの寂しい部屋を実感してしまう。


「お姉ちゃん、ご飯にしよ。お腹空いちゃった」


「そうだね、お姉ちゃん着替えたらご飯の用意するね」


 そこで、私は一つのミスをしてしまう。


「あーお姉ちゃんいつの間にお兄ちゃんになったの?パンツが男だよ〜」


 しまったと思った時とはすでに遅く、帰宅して気が抜けてしまったのか妹の前で脱いでしまいバレてしまう。それにしても思ったよりこのパンツ履きこごち悪くなかったかも、これから買うのありかもしれませんね、それより今は妹になんていうか考えないと

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