第23話:疫病神だな。

二階の俺の部屋のベッドでケチャップと、ここに書くとカクヨム運営さんや

倫理規定委員会とか教育委員会なんてところからクレームが来るようなことを

前から後ろから横から上から下からやらかしていた。


「ちょっと・・・ケイスケ」


「なに・・・めっちゃいいところなんだから、止めない・・・」


「きっとドアの外にいるぞ・・・あのふたり」


「え?・・・うそ・・・まじで?」

「あ、ほんとだ・・・いるあのふたり」


「なんでそんなことが分かるんだよ・・・」


「私、ドアの外が透けて見えるからね」


「透けて見えるだって?」


「スライモ女は自分おの体が透けるだけじゃないんだ・・・透視能力があるのか?」

「ケチャップ、そんな特技があるのかよ」

「つくずく驚かされる女だな・・・」

「分かった、俺の腰がまだ動きたいって言ってるけどちょとブレイクタイムな」

「あのふたり油断できないな」」


「私たち以外にこの家には、あのふたりしかいないもんね・・・」


「たしかにな・・・」


「あいつら、どうせ俺たちがエッチいことしてんの確認でもしに来たんだろ?」

「つうか・・・興味本位の覗きだな・・・」


「まあ、誰がいたっていいけど、だけどあのふたりには見られたくないし」

「ザッハトルテとミルフィーユがドアの外でスケベ面して様子を伺ってるって

思ったら気になってできないよ」

「めんどくさ〜〜・・・待てよ、おっぱらってくるから」


俺はそう言って、そっとドアに近づいて耳を当てた。


「ケチャップ・・・人の気配感じないけど・・・」

「バカね・・・部屋の中で話してたこと外のふたりに全部聞かれてるよ」

「とっとといなくなってるよ」


「あ・・・そうなのか・・・声デカかったか?」


「向こうは聞き耳立ててんだから・・・バレるに決まってるでしょ?・・・」


「くそ〜逃げやがったか・・・ひとこと文句言ってやりたかったんだけどな」


「ケイスケ・・・どうでもいいから・・・早く来て・・・もう待てないよ」


「分かった、分かった・・・」


あいつらに水を差されたけど、改めてケチャップとエッチの続きじゃ。

これで安心してできる・・・って思ったんだ・・・。


「ケイスケ・・・案の定また来てるよ、あのふたり」


「またかよ・・・」


俺はまた、そ〜っとドアに近ずいて思い切りドアを開けてやった。


「おまえら、何、こそドロみたいなことやってんだよ」


するとザッハトルテとミルフィーユは豆鉄砲を食らった鳩みたいに・・・

目をぱちくりさせて固まっていた。


「これはこれは・・・たまたま通りかかっただけですよ、ケイスケ殿 」


「なに言い訳してんだよ・・・とっくにバレてんだよバーカ」

「そんなに俺たちが、やってることに興味あるのか?」


「いや、姫の動向はちくいち陛下にご報告せねばなりませんゆえ・・・」

「不本意ではありますが、やむなくでございます」


「なにが、やむなくだよ・・・こんなことは報告しなくていいんだよ」

「年寄りは、とっとと寝ろよ」


「お言葉ですが、ミルフィーユはまだ若いですけど・・・」


「どうでもいんだよ、そんなこと」

「報告しなきゃいけないんなら俺たちのやってるとこ見るか?」

「それともやってるとこDVDに焼いてくれてやろうか?」


「いやいや、そこまでは・・・大変失礼つかまつった」

「ミルフィーユ・・・行きましょう」


ザッハトルテは何にもしてませんてな顔して自分たちの部屋にこそこそ

帰っていった。


「ケイスケ・・・邪魔者は退散したんでしょ」

「続きやろうよ・・・途中でやめたからムラムラが止まらないよ・・・」


「なんか・・・萎えちゃったな俺・・・あいつらのせいでテンションだだ

下がりだわ・・・」

「ケチャップ・・・今夜は悪いけど・・・エッチボツにしないか?」


「ボツ?・・・ボツって言った?・・・ボツって?」

「途中まで人を淫らな女にしといて?・・・ボツにしろって言うの?」


「だってさ・・・」


「だってさ、じゃなくて・・・」


「あんなことがあるとやる気失せるだろ?・・・・もう萎えちゃったわ」


「ヘタレ・・・もういい、そんなこと言うなら、ずっとエッチさせてあげないっ」


「え〜っ、俺のせいか?」

「つうかさ、俺はいいとして、ずっとエッチしないってケチャップが我慢できない

だろ?」

「血、吸いたいだろ?」


「もう、めっちゃムカつく・・・」

「キラいっ・・・ケイスケなんて大っキラい・・・」


おいおい、せっかくいい雰囲気に戻ってたのに、なんだか雲行きが怪しくないか?

ザッハトルテとミルフィーユ・・・あのふたり疫病神だな。


つづく。


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