第21話:浮気したら許さない。
「案外、淡白なんだね・・・ケイスケって」
「淡泊って・・・ほんとは桃香にいて欲しかったよ」
「別れるなんて、ほんの些細なことがきっかけだったりするからな」
「ま、彼女はなにも悪くなくて俺が全面的に悪いんだと思うけど・・・」
「たいがい悪いのは男って相場が決まってるだろ・・・それは言い訳も
なにもなくてさ・・・」
「なんか俺、すっげえ悪いやつみたいじゃん・・・」
「だけど、フったのは向こうだからな・・・言っとくけど」
「それにさ、別れたのは企画応募する1日前だけど・・・抽選に当選してケチャップと会えることになったのは、ずっと後だからな・・・」
「元カノと別れてからケチャップにすぐに会いに行ったわけじゃないだろ?・・・」
「そうだけど、応募する1日前ってのが気になっちゃったの?」
「そのあとのことは関係ないけど・・・なんかめちゃ不安になってきた・・・
そういうこと聞くと・・・」
「なんでよ・・・俺たちはなんの問題もないんだから大丈夫だよ」
「なんにも心配いらないよ・・・」
「とりあえず企画が終わる一ヶ月まではまだまだあるし・・・」
「いっぱい血吸って、いっぱいエッチできるだろ?」
「企画が終了した時点で編集社には、この企画から外れますって言っときゃ
いいんだし・・・」
「ケイスケ・・・浮気したら許さないからね・・・」
「え?浮気って・・・いきなりなんだよ
ケチャップの星の男の人たちって子孫を残すために本妻以外の女性とだって
付き合ってるってザッハトルテが言ってたぞ・・・」
「そんなのは男の都合主義・・・身勝手・・・」
「そんなことザッハトルテから聞いたもんだからケイスケ、チャンスが
あったら浮気する気でしょ?」
「浮気なんかするわけないだろ?俺を信じろよ・・・」
「彼女と別れたイッキなのに、私との交流に応募した男だからね、ケイスケは」
「なに言ってんの・・・交流の相手が男か女かも知らないかったんだぜ・・・
狙ってたわけじゃないからな・・・」
「しかも、はじめてケチャップに会った時はスライモだったんだからな」
「とにかく浮気したら、体の血、全部吸いつくしてやるから・・・」
「はいはい・・・浮気なんかしませんって・・・しつこいよ・・・」
「それより、もっとも問題があるのはあのふたりだよ」
「ザッハトルテとミルフィーユのこと?」
「そうそう、あの方達がいると、ゆっくりイチャイチャもラブラブも
できないし・・・正直、迷惑なんだよな・・・」
「じゃ〜ふたりとも消しちゃおうか?」
「え?なに・・・消すって・・・消すって言ったか?、それどういう意味
だよ・・・消すってさ・・・そんなぶっそうな・・・」
「だって邪魔なんでしょ?」
「私もあの人たち、邪魔って思うもん・・・」
「だってさ・・・いくら邪魔でも・・・消しちゃうってのは・・・」
「ケイスケ・・・勘違いしてない?」
「消すって、殺すって意味じゃないんだよ」
「え?死んでいただくってことじゃないのか?」
「なに言ってるの・・・そんなことしたら犯罪じゃん」
「消すってのはね、私たちの星では、帰ってもらうっていうことだよ」
追い返すことをを消すって言うの・・・」
「あ〜・・・そうなんだ・・・びっくりした・・・」
「俺もケチャップの星の風習、なにも知らないんだ・・・」
「ね・・・今夜、たっぷり教えてあげちゃう・・・
だからケイスケも私に地球のこといろいろ教えて・・・ね、エッチしながら」
つづく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます