アンビバレント。〜異星人との交流企画に応募したら相手がめちゃエッチいスライムだった件について〜

第5話：俺の理想の女。

「わ〜すごいね〜・・・これ全部女の子だ」

「たくさん、い過ぎて遠くの子は豆粒みたい・・・まじ屋外コンサートの

観客みたいね・・・」

「こら、そこのふたり喧嘩しない・・・」

「そんなにいるのか？・・・ちょっと大袈裟じゃないか？」

「この子たち全員ケイスケの理想の女の子なの？」

「まあ、ガキっちょの頃から、この子いいな〜って思ったら

脳みそにインプットして来たから、その子たちがまだいるんじゃないか？」

「たいした能力ね・・・ノーベル賞ものだわ・・・」

「それよりとにかく選別して！！」

「選別？・・・選別って・・・ヒヨコじゃないんだぞ・・・」

「子供の頃の古い子は捨てて・・・ロリコンじゃないなら・・・」

「ちょっと、まだロリコンかも・・・」

「まじで？・・・淫行だよそれって」

「何言ってんの・・・どの子にも手、出してないよ」

「やる気あるなら、この子って子だけ残して、あとは捨てて」

「削除して・・・ゴミ箱に捨てて・・・」

「捨てるなんてそんな非人道的なことできねえよ」

「あのね、整理していかないと、そのうち脳がパンクしちゃうよ」

「最終的にこの子って子をひとりに絞ってもらわないと変身できないよ」

「ちょっと待てよ・・・ひとりって・・・あと全部捨てるのか？」

「もったいない・・・」

「もったいないなんて言ってる場合か・・・ボケ、カス」

「遊び人でも新しい彼女ができたら身辺整理するでしょ」

「二股も三股もかけてたら、そのうち女の子から痛い目にあっちゃうよ・・・」

「身辺整理って・・・そんなことよく知ってるな？」

「異星人をバカにしてる？」

「はいはい、わ〜ったよ、やりゃいいんだろ？」

それからが大変・・・圭介はお気に入りの子をなかなか捨てられず

整理するのに、約一時間あまりかかった。

その間ケチャップは圭介の頭の中で女の子を整理分別していた。

「ケイスケのスマホやPCもおネエさんのエッチい画像や動画でいっぱいに

なってるんでしょ？」

「見たのか？・・・そんなことよく分かるな」

「バカでも想像つくでしょ？」

「ケチャップって案外ツンデレのツンのほうだな」

「ケイスケがだらしないからだよ・・・」

「ほい・・・これでどうだ？・・・ずいぶん減ったぞ」

「まあ、すっきりしたわね・・・残り五人よ・・・頑張って！！」

「まじで〜どの子も捨てがたいな〜」

で結局、迷い迷って圭介は、なけなしの女の子を二人にまで絞った。

「あと、ふたりだよ・・・ほら休憩なんかしないで・・・」

「喉乾いたし・・・」

「そんなのあと！！」

「ん〜どっちもな〜甲乙つけがたいな〜・・・選べないな」

「ケイスケ、またボケかましてる・・・この子たちふたり同じ子じゃない？」

「え？・・・まじで？」

「あ、本当だ・・・まったく同じ子が残ってるわ」

「双子じゃないか？」

「同じ子がふたりもいるって、よほどこの子たちが気に入ってるんだね」

「じゃこの子たちの、どっちでもいいわ・・・残ったのは俺の理想の子、

最高レベルの子だよ」

「じゃ〜一人は消して・・・」

「ふたりともって訳にはいかないよな？」

「同じ子ふたりもいてどうするの？」

「そりゃ毎日、取っ替え引っ替え・・・」

「私、ふたりになんか変身できないよ・・・ほんとにボケまくりだね・・・」

「わ〜った、わ〜った」

「ほい・・・泣く泣くひとり残したよ」

で、結局、一人消されて、一人の女の子が残った。

つづく。