第7話

環奈の恋人を取ったと言う事で、さゆりは友人達に仲間外れにされていた。

「私、それを止めろと言う勇気がなくて…… 」

ある日、カウンター席にたまたま他の女子高生の姿がなく、話しかけられる感じだったので、環奈は話を切り出した。

「それは辛いね。そうされる事で君…… 」

「高瀬環奈です」

「環奈ちゃんは余計に辛くなるのにね」

優弦の言葉を聞いて環奈は涙ぐんだ。

この人はどうして分かるのだろう。

さゆりは高校入学してからの一番仲の良い友達だ。相談も沢山して来た。大事な友達だから失いたくない。イジメなんか望んでいない。

環奈は涙をポロポロ零した。

「ごめんなさい…… 」

優弦は気付かないふりで、洗い物を片付けていた。

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