第6話

「ねえ、ゆず。あのさ、今日、私告白されたんだ…… 」

いきなりカウンター席に座った女の子が優弦に話し掛けてきた。

「ひろみちゃんはその人の事をどう思っているの?」

優弦は白い皿を拭きながら言った。

「分からないの。クラスも違うし」

「その人はずっとひろみちゃんの事を見て来たんだろうね」

「そうかな…… 」

ひろみと言う女の子は、照れ笑いを浮かべている。

「付き合ってみようかな…… 」

ひろみがそう言うと、優弦は柔らかな笑顔を見せた。

環奈はドキッとした。

なんて温かな微笑みなんだろう……

女の子が相談するのも分かる。

「ゆず、私、付き合ってみる」

「頑張って」

「うん」

環奈は話を聞きながら、胸が温かくなるのを感じていた。

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