第55話 視聴者さん参加型配信に関する続報配信1

“時間まで待機”

“ずいぶんみんな早くから待ってるな”

“続報配信だからな”

“きっとプレゼントに関して続報があるはず”

“ドキドキ待機”

“早く始まらないかな”

“どんなプレゼントだろう”

“楽しみしかない”

“プレゼントが何であれ、絶対にゲットしたい”

“ラビたん達に会えるとかだったら死ぬ”

“さすがにそれはないんじゃないか?”

“でもいつか、ファンミーティングとかしてくれないかな”

“同意”

“今度DMでリクエストしてみようかな”


 ……カチャ。


「あーあー、聞こえていますか? カメラは映っていますか?」


“始まった!!”

“声聞こえてます!!”

“カメラもちゃんと映ってるよ”

“どっちも問題なし”

“始まった! 挨拶はよ!!”


「では大丈夫そうなので。皆さんこんにちは!! 【もふっとチャンネル】の拓哉です! そして俺の大切な家族の、ラビとププちゃんとブーちゃんとクーちゃん、そしてメンバーの晴翔です!! 今日も魔獣のための、癒しスローライフ配信、始めて行こうと思います!! と、いう事で、今日もいつもの配信ではなく、今度行う視聴者さん参加型配信の続報配信、していこうと思います!!」


“きたー!!”

“わわ、始まってた!? 危なかった”

“こんにち~”

“みんさん、こんにちは!”

“お、今日はラビたん達起きてる”

“ラビた~ん!!”

“ププちゃ~ん!!”

“あ、クーちゃんどこかに飛んで行っちゃったw”

“ブーちゃんも起きてるじゃん。珍し”

“でも今日はラビたん達も大切なんだけど”

“続報よな”


「ではまず最初に、開催日時が正式に決定したので、そちらから報告させてもらいます」


“あ、そうだよな”

“それまだ決まってなかったけ?”

“あっちの続報じゃなかった!”

“いやいや、これも大事だからw”

“日時を間違えたら、元も子もないからな”


 そうだよ。俺はまだ、いつ開催するか伝えていなかっただろう。近々開催するとは言っていたけどさ。ダンジョンに入る許可も取らなくちゃいけないし、なるべくプレイヤーが少ない時の方が良いだろうと思って、許可を取るタイミングを見ていたんだよ。

 視聴者さんが今回の配信、何を待っているかは分かっているけど、まずはこれからな。


「開催日は○月○日の土曜日。配信は午前10時から初めて、ゲーム自体は10時30から始める予定です。そして12時くらいから1時間のお昼休憩を入れて、午後1時からゲームを再開。午後は13時30分頃でゲームは終了。14時に配信を終了する予定です」


“やった、長い配信感謝です!!”

“あざます!!”

“ええと、開催日は○月○日で……”

“いっぱいラビたん達を見られるなんて”

“なんて幸せな日なんだろう”


「日時については、この配信後にホームページに載せますので、そちらでもご確認ください」


“10時30分から13時30分までだろう? てことは6回ゲームをするってことか”

“そうだよ! それだよ!!”

“6回チャンス!?”

“という事は6回こちらが勝利すれば”

“18人にチャンスが!?”

“チャンス!? チャンスの続報!!”


 みんな落ち着いてくれ。そんなにラビ達のプレゼントが欲しいのか? それじゃあ予定していたプレゼント以外にも、視聴者さんの反応によってはプレゼントが増えるって言ったら、喜んでくれるかな? 何とも言えない物だけど。


「そうです。今のコメントの通り、ゲームは全部で6回です。そしてその全てに皆さんが勝利すれば。プレゼントは18人分になります」


“うおぉぉぉっ!!”

“負けられない戦いがここに!!”

“皆さん、絶対に勝ちましょう!!”

“ラビたん達のプレセントのために、絶対に負けられない!!”

“ダメだ、今からドキドキして立ってられない”

“落ち着けお前ら!!”

“最高で18人は確認できたけど、まだ1番大切な事を確認できてないぞ”

“そうだ! プレゼントについてはまだだろう!!”


 と次の瞬間、コメント欄は『プレゼント』というコメントばかりに。落ち着くまでに5分もかかったよ。そうして俺がまた話し始めれば。


「え~、皆さん良いでしょうか。それでは皆様お待ちかねのプレゼント内容について、お話ししていこうと思います」


“ギャアァァァッ!!”

“きたー!!”

“待ってました!!”

“こんなに待ち遠しい配信はそんなにないぞ!!”

“ラビたん達に会えるプレゼントですか!!”

“キャー!! 会いたいー!!”

“それがやっぱりプレゼント!?”

“待て待て、まだ何も聞いてないから”

“今から発表だよ”


 そうしてまたあまりの盛り上がりに、話すのが止まってしまった俺。ギャアァァァッて、凄いな本当に……。俺が静かにしているのを見て、ラビ達が集まってきた。


『きゅい?』


『ぷぷぷ?』


『ぼくたちのプレゼント、おはなしした?』


 ラビは静かでどうしたの? と。ププちゃんは、僕達発表できる? と聞いてきた。このププちゃんの発表だけど、ステッカーやポストカードの発表の事じゃない。

 そう、もしかしたら増えるかもしれないプレゼントの事で。もしもみんなが望むのであれば。それを新たに、プレゼントに加えようと思っているんだ。ププちゃん達の自ら作った物を。


 俺は3匹をまとめて抱っこすると、視聴者さんに呼びかけた。


「みなさん、ラビ達がプレゼントを、早くお見せしたいようですよ。そろそろ発表しても良いでしょうか?」


“みんな口を閉じろ!”

“静かに!!”

“発表だぞ!”


 ラビ達がカメラの前で手を振ってくれたおかげで、視聴者さんが落ち着いてくれたのか? 少しは落ち着いてくれて、俺はハードタイプのクリアファイルに綺麗に並べた、ステッカーとポストカードをカメラの前に出した。

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