第23話 新しい武器


カンブリア帝国に着くと、2人は武器屋へ向かった。


『いらっしゃい』


『どうも』


『今日は何をお探しですか?』


『えっと、宝石で買い物がしたいのですが、どれくらいあるのかわからなくて、、、』


『こちらに計りがありますので、この皿の上に乗せてください。1gが1Gになります』


『はい』


計りの皿に宝石を全て乗せた。

計りの上にある針が183を指していた。


『183Gですね』


正直もう少しあると思ったが、ギリギリだったな。

母さんからもらった50Gには手をつけなくて済むのは良かった。


よし。銅の剣に手が届くぞ。


『銅の剣をください』


『ありがとうございます。』


店主は計りの上の宝石が3G分になるように、量を調整し、


『では180G分の宝石をいただきます。そしてこちらが銅の剣になります』


そう言って銅の剣を渡してくれた。


『はい』


『ありがとうございました』


『オレの宝石も計らせてくれ』


『どうぞお使いください』


タルボも計りの上に乗せていく。

僕よりも多いな。

今でこそ僕もしっかりモンスターを倒せるけど、最初の頃はタルボの方が数を倒していたから当然か。


『おっ!250Gもあったか!!』


目盛りを見ると251を指していた。


『じゃあオレにも銅の剣をください』


『ありがとうございます。180G分の宝石をいただきます。そしてこちらが銅の剣になります』


『あ、それと聞きたいことがあるんだけどいいですか?』


『どのようなことでしょうか?』


『あの、カンブリア帝国に討伐の旅を引退した方がいるって聞いたのですが、ご存知ですか?』


『あぁ、それはきっとカマラさんのことだと思います』


『討伐の旅に出るアドバイスとか聞けたらなぁと思うのですが、会えたりしませんかね?』


『夜だと酒場に行けば会えとは思いますが、この時間だとどうでしょう、帝国の外で狩りをしているかもしれませんね』


『え?狩り!?引退されたんじゃないのですか?』


『討伐の旅自体は引退されてますよ。今は生活のためにモンスターを狩っているようです。これは特に珍しい話ではなく、何かの理由で討伐を引退された方々の多くは、1人で狩れるレベルのモンスターがいる町に移り住みます。そして生活のためのモンスター狩りをされていますね。引退された方の稀なケースだと、貴族の護衛になる方や、闇落ちするケースなどもありますね』


『闇落ち、、、ですか?』


『そうです。徒党を組んで盗賊やマフィアになったり、中には殺し屋になる人もいるようですよ』


『えぇ!?そんな人たちもいるんですね!!』


『そうですね。この世界の仕組みそのものに疑問を抱いて、革命を起こそうとしている方々もいるようですし、それら全ての犯罪に関わっている人たちを【闇落ち】と呼んでいます。私たちが販売した装備が犯罪に関わることもあり、間接的とはいえとても心苦しいです』



『革命、、、』


僕の頭の中には【革命】という言葉が何度も何度もループしていた。


『オレ達が知らないだけで、世界は色んなことが起きてるいるんだな』


『カマラさんの話に戻りますが、狩りに出ていない日は宿屋で過ごされているか、酒場にいると思いますよ』


『宿屋に行ってみます。いきなり会いに行って怒られたりしないかな?』


『それは大丈夫でしょう。カマラさんはとても気さくで面倒見の良い人ですので』


『わかりました。ありがとうございます』


『じゃあ宿屋に行ってみるかカリス』


『うん!!』


2人は武器屋を出て、宿屋に向かった。


ステータス


名前 カリス

レベル 5

HP 63

МP 25

性別 男性

種族 人間

職業 【勇者】

スキル 気合い溜め

魔法 初級回復魔法

攻撃力 24

防御力 14

力   14

身の守り12

体力  31

素早さ 15

賢さ  19

運の良さ6


装備

銅の剣 攻撃力+10

布の服 防御力+2


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