第21話 初スキルと魔法
それからさらに3ヶ月がたった。
毎日の稽古、タルボとのレベル上げは継続して行っており、
午前中はお互いに個人的に稽古。
タルボがどんな稽古をしているかはわからないが、僕は相変わらず素振りしている。
そして午後からは、タルボと村の外へ出てレベル上げに励んでいる。
3ヶ月間毎日休まず、モンスターを狩りまくった。
最初こそ大きな群れに当たった時には苦戦することはあったが、レベルが3を超えた辺りからどれほどの数の群れでもほぼ苦戦することは無くなった。
そのおかげか、今ではなんとレベルは5まで上がっている。
そんな僕の現在のステータスはというと、、、
ステータス
名前 カリス
レベル 5
HP 63
МP 25
性別 男性
種族 人間
職業 【勇者】
スキル 気合い溜め
魔法 初級回復魔法
攻撃力 15
防御力 14
力 14
身の守り12
体力 31
素早さ 15
賢さ 19
運の良さ6
装備
木刀 攻撃力+1
布の服 防御力+2
そう!!
5レベルになった時に【気合い溜め】のスキルと、【初級回復魔法】を覚えたんだ。
やっと覚えた、初めてのスキルと魔法に興奮したが、実はまだ一度も使っていない。
なぜ使っていないかというと、
自分で言うのもなんだけど、僕らはかなり強くなったと思う。
この辺りのモンスター、スライムやビッグクロウでは何匹相手にしても苦戦することはないし、モンスターが逃げ出すこともあるくらいだ。
そんな僕らは、攻撃を受けたとしてもほぼダメージを受けなくなったんだ。
だから回復魔法を使う機会が全くなかった。
スキルの方は、、、
武器がもうスキルに耐えられないと思う。
僕は今も木刀を使用していて、
数カ所亀裂があり、スライム相手ですら壊れる危険性を感じる程もう限界だと思うからだ。
だが、この木刀にはむしろ今までよく耐えてくれたと感謝したいくらいの気持ちだ。
今は早く新しい武器を購入したいと考えている。
金銭的な所については、Gに換算するとだいたい200G分くらいの宝石がある、と、思う。
たぶん。
あくまでもそれくらいの重さじゃないかな?ってくらいなので、正確にはわからない。
なので、今日は午後からタルボとカンブリア帝国の武器屋に見にいこうと予定している。
できれば銅の剣がほしいけど、Gが足りなければ、とりあえずは棍棒にしようと思う。
とにかくもう、この木刀はこれ以上戦闘には使えないから、どんな結果であれ武器は新調するつもりだ。
タルボはどうするつもりなのだろうか?
棍棒で十分戦えていると思うが、防具を購入するのか、武器を新調するのか。
今日タルボが選ぶ装備にも興味があるな。
うん。楽しみだ。
最初こそ【勇者】という職業に対して、やりたくないという気持ちしかなかったが、
今では戦闘職であることを少し楽しめている。
それはきっと、タルボの存在が大きいし、タルボのおかげでレベルが上がり、少しでも強くなっている実感がそうさせるのだと思う。
いつか旅に出るとき、タルボと同じパーティーになれたら良いなと思う。
実際パーティーはどんな基準や、考えで決められるのだろう?
仲良くなれなかったらどうしよう?
どうしても無理な場合は変更してもらえるのかな?
そこら辺のことを、神殿でもう少し聞いておけば良かったな。
『カリス、ご飯ができたわよ〜』
扉の向こうから母さんの声が聞こえた。
『わかった。今いくよ〜』
そう答え、僕は考えるのを止めた。
昼食を食べたらカンブリア帝国に行く時間になっているだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます