第5話

 なんか、城が崩れたと思ったら、俺、また、死んじゃったよ。

「何をしているんだ。お前?」、と言ったのは、光り輝く玉座に座った神様だった。

「またかよ・・・・」、と僕は、小声で言う。




「今度こそ、滅びろ!」、と剣を振りかざすアリーナ。

「死ね」、と魔王の部下の巨人族が、その手に持った槍で、アリーナを、殺そうとした。

アリーナの剣は、この世に三つしかない聖遺物の一つ。残り二つは、魔王グランと大国ゼウスが、所持していた。

「魔王グランの引き連れた巨人族の数。およそ二万」

一人の兵士の言葉によって、戦況が絶望しかないことを知った臣下とカルラ王女。

「そうね。この戦況は、とても絶望的だわ。ほかの国や村も殲滅させられた。もう、この大国ゼウスしか、人間の砦は残っていない」

神々が捨てたこの世界は、魔物たちによって、跡形もなく、人間たちは殲滅させられた。




「でさあ、神様?俺、これからどうなるの?」

「んっ・・・・ああ、お前はこれから、生き返ってもらう」

んっ?聞こえなかった。今、「生き返る」、て・・・・。

「えっ・・・・生き返っていいの?」

「いいけど」

「よしっ、じゃあ、さっそくだけど。生き返らせてください」

その瞬間。僕の足元に、マンホールくらいの穴が、出現した。

「えっ・・・・?」

そして、僕は、落とされた。

「わあぁぁぁぁぁ!?」



「なんで!?」

アリーナの聖遺物が、効いていない。輝く剣の最大威力を持っていしても、その盾を貫くことはできなかった。そして、アリーナは、その盾の正体に気づく。

「聖遺物か!?」

「正解だ。これは、魔王様から受け取った聖遺物。灼熱の盾だ」

アリーナが、その剣の最大威力を、もう一度放とうとした。その時だった。

「わあぁぁぁぁぁぁ」、と悲鳴が、聞こえる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る