第2話 レイプ魔の子供のくせに何言ってんだ
市立船城中学校の3年C組の給食の時間。教室の真ん中に全裸で座らされている男子生徒がいる。
彼の首には犬の首輪がはめられ、鎖で彼の机につながれていた。その机は「ぼくはレイプ魔の子供です」「お父さんたすけてー」などとマジックペンで落書きされ、黒く染まっていた。
「
高身長、今すぐモデルになれるほどの顔や体つき、好成績の学業、野球部のエース、元生徒会所属、というスクールカースト1軍の
「熱っ! テメェ辞めろ!」
「おい! せっかくのエサをこぼすんじゃねえよ! 言うこと聞かない悪い子にはお仕置きしねえとなぁ」
そう言って
「う、うう……」
弱り切った
腐った酸味の強い悪臭と、カビによる腐敗臭という誰もが煙たがる酷い臭いが混ざる、まともな人間なら本能的に、あるいは直感的に避けるものだった。
「
「こんなもん食ったら病気になっちまうじゃねえか!」
彼が逆らうと彼女はその愛らしい顔を歪ませスタンガンを取り出し、彼の身体に電流を流す。
「アガガガガ!!」
電撃をまともに食らい身動きが取れない
「テメェ、食え。つってんのがわかんねえのかよ」
「……」
言葉を返す気力もない。それを見た
「飯を食わねえのなら今度は散歩だ。来い」
中学校の3年生が集められたフロアである4階を
「皆さま、休憩中のところお騒がせします。レイプ魔、レイプ魔の息子の散歩タイムとなっております。
この
拡声器で宣伝しながら廊下を歩く。季節は真冬の寒い12月。身体にぶっかけられたシチューは急速に冷え、とろみもあってかまとわりつく冷たい液体となり
歯をガチガチと言わせながら寒い廊下を全裸で四つん這いに歩かされた。冷え切った廊下の寒気は彼の心さえも凍てつかせていった。
「散歩して体力使ったんだ。今度こそ食うよな?」
散歩が終わった後、
「食えと言ってるんだ。分からねえのか?」
「……」
足で
「オレの命令が聞けねえのか? 『レイプ魔が父親』のテメェは本来なら登校する資格すらないんだぞ?
それをオレ達のおもちゃにされる事で特別に許可されてるんだ、感謝しろよ感謝を。お前が足りないのはオレに対する感謝の心だ」
周りのクラスメートは、全員黙っていた。誰も逆らえない空気がそこにあった。
「通報したら撮影したレイプシーンをばらまく」と脅されていたため誰にも相談できず、妊娠が分かった時には中絶出来ない程子供、つまりは
まだ中学校すら卒業していない幼い娘に子育てなんて到底無理だ。と判断されたのか、
スクールカースト最底辺の彼は全裸で無理やり歩かされるがそれを止めさせるものは1人もいない。それは教師も校長も同じだった。
過去にいじめの内容を伝えると、放課後になって校長と教師、
「お前なんかのために
レイプ魔の子供なお前なんか死んだって別に何とも思わないんだぞ!
担任がそうブチ切れる。
「お前! 息子の
さらに校長が追撃だ。
「俺は死んでもいいってわけか!? ええ!?」
「当たり前だ! レイプ魔の息子なお前の命なんて屁よりも軽いんだぞ!」
「当然だ! お前が死んだところでだれも迷惑しないんだ! レイプ魔の子供と息子の
「それに、おとなしくしてないと高校に行かせないからな」
「そうだ! 内申書はオレ達が作るんだぞ! どんな底辺高校でも行けない内容にしてもいいんだぞ!?」
耳をおおいたくなる程の衝撃を受けながら、
船城市立船城中学校内では「神」である
生徒たちも全員高校受験の内申書に傷をつけないため、あるいは自分がいじめのターゲットにならないために見て見ぬふり。学校内に
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